Uriah Heep - Celebration

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Uriah Heep - Celebration (2009)
Celebration

 ロックバンドがこんなに長く続くなんて組んだ時点で誰も思わなかっただろうし、実際そんなに長く続いているバンドなんてそうそう無いんだから気にしなくても良かったんだが、さすがにもうキャリア50年ってバンドが幾つかある時代になると、それはもう骨董品扱いだ。メンバーの入れ替わりがなく50年なんてのは多分無いんだろうから当然メンバーは替わっていくのだろうが、それでもたった一人だけがオリジナル・メンバーで、ってのも多くはない。こないだリッチーがレインボウ復活させた時はリッチーだけだったか。それもまぁ、カネの匂いがプンプンする中での夢を売った感覚あるからね。ところがこのUriahe Heepと来たら一度も解散することなくひたすらに続けているバンド、活動休止すらないまま現役でずっと続いているという希少価値の高いバンドでもある。当然あの70年代を風靡したユーライア・ヒープそのままです。

 2009年になり、バンド結成40周年って事でリリースしてきたアルバムが「Celebration」。タイトル通りにめでたい祝い事のようにアルバムの中味は2009年時点のメンバーでの70年代Uriah Heepの名曲の再演、再録音が中心となったアルバムで、こりゃ面白そうだと飛びついたんですがね、これがまた驚くことに現代風味に蘇ってきたあのユーライア・ヒープの傑作郡で、一気に聴いてしまった。ボーカルはバーニー・ショウ、鍵盤にフィル・ランゾン、ベースはトレバー・ボルダーにもちろんミック・ボックスのギターで黄金期の曲をやってる。これがまたあのコーラスワークもそのままやってたりして、おぉ…、ヒープだ…みたいな感じするもんな。オリジナルなバンドがカバーしてるんだからそりゃ悪くないですよ。ミック・ボックスのギターも随分とエグくて古臭いんだけどカッコイイ。こういうかっこいいギターって今時弾く人いないんだよなぁ、何が違うんだろ?めちゃくちゃ格好良いじゃないかってくらいにプレイしまくってて2009年のバンドなのに70年代風味のカッコよさ、こりゃ凄い。

 鍵盤ももちろんオルガン主体なんだけどハモンド風味、であってあそこまでグルグルはしていない。でもしっかりとヒープらしいウネウネはあって、紛い物、と言われないレベルでのユーラーア・ヒープそのもの。しかしバーニー・ショウの歌は上手いなぁ…、職人芸的な歌ではあるけど聴いてて心地良い。その意味ではベースもしっかりと歌っているラインを弾いてるし、やっぱり皆ユーライア・ヒープってバンドをしっかり守り切ってる面々の意思がしっかり感じられるもん。実は90年前後くらいからのヒープは結構しっかりしたアルバムをいくつもリリースしていて、70年代だけのバンドじゃないぞ、今でも健在だぞってのを出してるんだよね。こういうセルフカバーで惹きつけて今のバンドの実力を示すってのは良いアイディアです。聴く側も聴いてみようって気になるし、聴いてみたら楽しいからちょっと他のも…ってなるしさ。いや、冗談交じりに聴いてみたらとんでもなく面白かったという良い意味で外した傑作。




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フレ
Posted byフレ

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