Kevin Ayers - Whatevershebring

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Kevin Ayers - Whatevershebring (1972)
Whatevershebring

 何度も何度もグルグルと同じようなバンドやアーティストを聴いては離れて戻ってきての繰り返し、そんなことばかりしてるから通算何回聴いているんだろ?って思うと割と聴いているから何気に記憶に残ってるとかあって、どこかのタイミングでちょこっとづつハマっていくというのもある。音楽ってその時の気分だったり環境だったり、そういうのが合致すると余計にハマりやすくなるしね、言葉分からなくてもやっぱり曲にそういうのが滲み出てて、自分の気分に合致する時ってのがあるんだもん。多分。

 Kevin Ayersの1972年作品「Whatevershebring」。ご存知ソフト・マシーン初期創設メンバーながら諸般の事情でバンドを離れ、ソロ活動を開始してからのアルバムで、19歳のマイク・オールドフィールドを相棒にユニークなアルバムを仕上げたという意味で貴重な作品。普通にケビン・エアーズの名前を知ることもないし、面白そうって理由で聴くこともそうそう無いだろうから、ソフツとか何かから入ってきて名前を知ってからアルバムを聴くという流れになるんで、どうしても偏見が入る。カンタベリーの云々、マイク・オールドフィールドが若かりし頃参加してた云々…、そういうの抜きにして聴いてみると、ホントにユニークなソングライターの作品で、ちょいとマイク・オールドフィールドのベースが心地良いくらいに後ろで鳴りまくってる事に気づくし、なんだこのギター?って思えばそれもマイク・オールドフィールドだったりと彼の才能をどんだけ披露できるかみたいなトコロのある作品。もちろんそこまで自由度を与えての永遠のヒッピー、ケビン・エアーズは好きにやってただけとも言えるが、こんだけユニークな作品を作れる人もそうそう多くない。

 ある種キンクスのレイ・デイヴィス的な天才肌でもあるし、実験精神も旺盛で新しいことはどんどんやっちゃう人、このアルバムでも冒頭のデヴィッド・ベッドフォード主役のオーケストレーションから何じゃこれりゃ?ってなり、軽快な曲になり、ボードヴィルにもなると慌ただしく音楽形態が変化していく。このごちゃごちゃな感じがどれもレベル高く仕上がっているのがポイント、その屋台骨にマイク・オールドフィールドがいる、ってなトコだ。とっつきにくさもあるかもしれないけど、じっくりと聴いてみれば楽しそうに色々やってるなってのが分かる作品。




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フレ
Posted byフレ

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