Camel - Dust & Dreams

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Camel - Dust & Dreams (1991)
Dust & Dreams

 もういい加減聞き飽きてるだろう、ってロックを聴いていながらにして今でも思うのがカッコイイな、これ、っていう作品や演奏。どんだけこの痺れ具合に踊らされてロックにこだわったことか。別に強制されてるんじゃないから自分の好みで勝手にそこに居着いているんだけど、事あるごとにカッコイイな〜、これ、って思う瞬間があったり、ライブ映像見てても涙出そうになって見てるとか聴いてるとかあって、ライブってのは確実にその場その場でエモーションが伝わってくるものだと実感する。生じゃなくてもそうなんだから生だったらホント、痺れるだろうなぁって思うもん。そういうのに巡り会える瞬間ってのはそんなに多くないだろうけど、それでもカッコイイっていう瞬間はよく出会えている。

 70年代からずっと生き続けている叙情派バンドとして確固たる地位を築き上げてるCamelの1991年作品「Dust & Dreams」。90年代の久々の作品のくせに70年代からの本物のバンドの作品はポンプ勢のそれとは確実に異なる重みと本気度が着実にアルバムに脈打っているという作品で、軽い気持ちで聴いてみたんだけどやっぱり全然違うね。叙情的な作風もポンプ勢は得意だったから結構気持ちよく聴いてたんだけどさ、やっぱりこういう本物の聴いちゃうと比べ物にならない。それは練られたアイディアや音作りや生み出す苦労などがそうさせるのか、いつの時代もそういう事は色々な事柄に対して起きている事だし、今に始まったことじゃない。それでもこの重厚感はさすがにCamelの作品だと唸らされる。

 ご存知アメリカの作家スタインベックの「怒りの葡萄」をモチーフに曲のタイトルも付けられているアルバムで、多少なりとも読んだことある人にはなんとなくのイメージが湧くんじゃないだろうか。自分的にはそれもあるけど、アンディ・ラティマーのさすがのギターに痺れてしまうんだが、この人の場合はクリエイターでもあるし、ギタリスト視点だけでは語れないんですけどね、でも、やっぱり見事な叙情性。モチーフがモチーフだから暗くなるのは当然だけど、こんだけ叙情的に作品を作っていける人も多くはないだろう。90年代と言えども何らスタンスが変わっていないバンドの傑作。




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フレ
Posted byフレ

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