Pendragon - The World

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Pendragon - The World (1993)
World

 案外自分がポンプロック平気なことに気づいてしまったんで、次から次へと聴いてみている。バンド名は今までも何度も通ってるんでそれなりに知ってたし、代表的なアルバムもそれなりに知ってるし、ならば、と思ってね。この辺ってアルバムジャケットがやっぱりしっかりとセンス良く秀逸なアートで作られてるから覚えやすくて良い。やっぱりねジャケットって重要な要素だから適当なのはダメです。きちんと主張するようなアートワークじゃないと聴く気が起きないもん。バンドが作品に気合い入れてるかってのもジャケットで測れるのはあるかもね。70年代は逆に音の弱さをジャケットでカバーしようとしていたのも多かったけど、その分迷盤が数多く溢れ出てきたというのも今じゃ楽しめるお話。

 Pendragonの1993年リリース三枚目の作品「The World」。これもアルバムジャケットが知られている作品のひとつで、ファンからは名盤扱いされている作品だ。冒頭からかなり完成度の高い音が飛び出してきて、単なるジェネシスフォロワー的な要素は随分と排除されてて、ってかどこにもそんな面影ないだろってくらいにはいっぱしのバンドになってる。どっちかっつうと時代の波もあったんだろうけど、U2的な陰鬱さを持ち込んだ感覚もあるからプログレとU2の出会いというのかな、このあとColdplayやらMuseやらが出てくる手前のニュアンスが強いか。この適度な鬱さはピンク・フロイド信者にも響くだろうし、ネオプログレ好き連中にももちろん響く…って、こっちが先なんだが。そういう世界を先んじて作り上げていて、音楽的にもかなりハイレベルなトコロを行ってる感じです。なんだ、こんなにしっかりと楽しめる音だったんじゃないかと今更ながらに知るのもどうかとは思うが、出会わなかったのに比べれば随分と楽しめるのは幸せだ。

 ポンプロックと呼ばれる中では一番重厚な音が聴けるバンドとも言えるだろう。アコースティックも綺麗に響いてるし、一方でのロック加減もしっかりしている。ここ重要でね、単なる音楽演奏だと面白くないんです。とんがったトコロが見え隠れしてくれないと面白くないんだよ。そのヘンが結構出ているから頼もしい。やっぱりこのあたりは人気があったってのも納得するレベルの作品が多いなぁ。ファンタジック感よりも叙情感なのかな、こっちのが好きだ。




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フレ
Posted byフレ

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