Mike Heron - Smiling Men With Bad Reputations

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Mike Heron - Smiling Men With Bad Reputations (1971)
Smiling Men With Bad Reputations

 電車に乗ってると周囲のスマホ中毒患者達の画面がやたら目に入る。以前は見てるのも悪いしなぁ…ってのもあったけどもうここまで広がってるとマーケティングリサーチしちゃうくらいで、ふ〜ん、なんて数秒くらいは見てることも多い。別に面白くはないから見てると言うか目に入るくらいなのだが、大抵はゲームでSNSもあるか。女性では通販多いなぁって思ったけどオトコでも結構その手の見てるの多いんだな。ほとんど皆さんイヤフォンしてるから何か聴いてるんだろう。あとはさ、YouTubeで何か見ながら聴きながらってのもそこそこいるけど、アレ、恥ずかしくないんかな。アニメらヘンとかお子様アイドルとかニヤニヤしながら見てるってさ。日本はそういう世界になっているんだろうけど、それでもやっぱり気持ち悪いわ。

 1971年リリースのIncredible String Bandのリーダー?Mike Heronの衝撃的なソロファーストアルバム「Smiling Men With Bad Reputations」。何が衝撃的かって、参加ミュージシャンの交流の広さの幅がロック的に衝撃で、それでいて全然ロック側には聴かれていない作品と言うか、無名な感じがある。英国でのミュージシャン仲間での評判と人気は合致しないのでこういうアルバムがいくつも隠れていたりするのだが、よくあるメジャーなプレイヤーの、例えばジミー・ペイジやピート・タウンジェンドなんかのゲスト参加アルバムなんてリストにもあまり出てくることのない作品だったりする。他にはキース・ムーンやロニー・レイン、エルトン・ジョン、リチャード・トンプソンやデイブ・マタックス、デイブ・ペグ、サイモン・ニコルなどのフェアポート勢はともかくながらDr.Stragely Strangeやジョン・ケイルあたりも参加してるという超豪華ゲスト陣。それを統率したのがジョー・ボイドで、さすがの交流枠。実に幅広く、如何に影響力を持った人かが分かるけど、そんなに知られてないでしょ?そういうモンなんだろうね。

 んで、このアルバム、基本フォークです。ゲスト陣営が参加ってもフェアポート勢は基本そっちに軸足あるしね、だからフォーク的作品。ややアシッド的だったり実験的だったり脳天気にしてみたりしてカラフル感があるけど、結構スタンダードにフォーク。The Who連中の絡んでる曲はさすがにロックそのもので、ってかThe Whoそのものだからなぁ、その辺はピートとキース、ロニー・レインの素晴らしきドライブ感が楽しめる。やっぱり目玉な一曲です。他の曲とのギャップがありすぎてロック好きなヤツがこのアルバム聴いてたらこの一曲だけで満足するんじゃないかってくらい。正にThe Who。

 んで、1991年のCDリリース時に発掘されてきたボートラの中ではジミー・ペイジとデイブ・マタックス、デイブ・ペグ組とのセッションが入ってて、これがまた圧倒的にフェアポート・コンヴェンションにジミー・ペイジが参加してたらって感じになってて実に魅惑的な仕上がりになっているのが興味深い。これ、テレキャスでの参加だろうなぁ…とか思ってしまうんだが、もっとヘンなギターの可能性もあるか。しかしこの手の曲調でこういうペイジ節弾かれるってなかなかチグハグ感あって面白い。そしてマタックスのドラムが見事にかっちりとハマっててどことなくボンゾスタイルなマタックスが実に美味しい。

 マイク・ヘロンのアルバムを聴いていたハズなんだが、結局ロック好きな二曲に集約して何度も聴いてしまったという始末…、そのフロントのマイク・ヘロンも力量見せてくれてるけど、やっぱり凄い連中は凄かった。素晴らしいアルバムをありがとうっ!



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フレ
Posted byフレ

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