The Zombies - Odessey & Oracle

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The Zombies - Odessey & Oracle (1968)
Odessey & Oracle

 雪景色をカラフルに彩るなんていうサイケデリックなアート感覚、やってみたいなぁと思ったりする人はそう多くはないのかな。雪国だったら思ったのかもしれないけど、そうじゃないとそんな発想すら浮かばないか。水に絵の具入れたレベルの色付きのモノをそれらしく雪の上にバラまいて楽しむんだよ。いや、やったことないけど、面白そうだなと思ってさ。昔のPV見てるとモノクロだけどそういうのあったりするし、サイケ全盛期で楽しそうだし、それもこれももう50年以上昔の話なんだから恐れ入る。ただ、面白いのはその自由な発想とセンスって今でも斬新に写ったりするからさ、時代を超越しているんだよね、それがレコードに残されてて今でも聴けるって、素晴らしいと思わないか?

 The Zombies、ひねくれ者の英国人が付けそうなバンド名で、案の定調べてみれば「人に真似されないバンド名にしよう」って事で付けられたらしいが、その分損している面も多いかも。やっぱり「ゾンビ達」だからね、イメージはよろしくないでしょ。ま、それ言うと「ビートルズ=カブトムシ達」も何故売れた、ってくらいなモンだが、一捻りのBeatって単語が良かったんだろうか。戯言はそのヘンとして、1968年の二枚目、位置付け的にはラストアルバムとなった「Odessey & Oracle」。超名作・傑作、時代を超越したポップミュージックの決定盤とも言える作品としてよく讃えられているが、その通りだ。これほど素晴らしいアルバムはそうそう多くないだろ、ってくらいのレベルにあるロック界での名盤に数えられる作品。とてつもなくサイケデリックな風味は漂っているけど、歌のメロディからメロトロンの雰囲気、効果音の使われ方、ドラムの如何にもなオカズ使い、それそのものが曲を印象づけているかのようだ。そして録音状態もそれぞれがステレオの定位に配置されているからカラフル感満載だし、更に楽器の音がキレイに鳴り響くというサウンド的サイケ感も見事。もちろん楽曲に捨て曲なんぞあるハズもないし、見事に統一されたアルバムで何度も何度もリピートして聴くアルバムだしね、ホント心地良いです。一家に一枚的な名盤なのは言うまでも無かろうか。

 …って自分はゾンビーズ聴くのってちょいと遅かったかな。ヒット曲程度は知ってたけど、所詮60年代のヒット曲だからああいうポップ感でさ、それほど突出した感を思わなかったんだよね。その後適当なシングル集みたいなのも持ってたけどピンと来なくて。んで、アレコレロック聴いて一回り二回りするとゾンビーズってよく名前が出てくるワケ。んで、アレだよなぁ…ってのあったから手を出さなかったんだけど、さすがにどれどれ、ってな感じで聴いたのがこの「Odessey & Oracle」。かなりぶっ飛んだね。もうThe KinksやThe Whoからプログレとか聴いてたから余計に響いたのかもしれないけど、スゲェポップス、って印象。んで、よくよく聴いてるとベースにしても歌にしてもドラムにしても曲にしても音の配置にしても凄くよく出来てるから楽しい。なるほど名盤と言われるハズだ、と納得したもん。一時期結構聴いてたのを久々に聴いてまたまたリピートしまくって聴いているというお話。

 バンド名と写真のイメージに惑わされずに黙って聴いてみればこのキラキラしたポップスとサイケ感が心地よくなります。サイケってもそういうサイケじゃないし、ポップスってもポップだからビートルズとかビーチボーイズみたいなモンで、ELOとかそのヘンな感覚。素晴らしいです。


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フレ
Posted byフレ

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