Juicy Lucy - Pieces

0 Comments
Juicy Lucy - Pieces (1972)
Pieces

 世の中の評判がよろしくないからと言って自分が聴いてみて同じような感想を抱く必要もない。いや、そう思うのはあるのかもしれないけど、だからと言ってそういう聴き方をする必要もないし偏見を持つこともない。自分がそれでもこいつは格好良いぜ、って思うアルバムなんてのはいくらでもある…、のは一般からズレてるってことかもしれんが、所詮ロックなんて嗜好しかないんだからそれで良いじゃないか。万人と同じ感性なワケないんだしね。久々にそんな事を感じたアルバムがこれ。

 Juicy Lucyの1972年リリースの4枚目のアルバム「Pieces」。既にオリジナルメンバーは全員離脱していたにも関わらずJucy Lucyというバンド名を継承したまま活動していたというバンドで、その中心にはポール・ウィリアムスとミッキー・ムーディがいたわけだ。当然ながら色々な方向に散らばっていくこの個性がここで一瞬だけ光り輝く作品を出してて、歴史に埋もれているのはやや残念か。かく言う自分もJucy Lucyの三枚目までは一気に聴いていたけど、この「Pieces」は全然聴いてなかった…ってか手に入らなかったのもあったんだが、聴けてなかったもん。そもそもオリジナルメンバーもいないから作品としてきちんと数えられてなかったっつうか取り上げられる機会も少なかったんじゃないだろうか。上記二人に加えてBloodwyn Pigからのリズム隊を加えての作品で、果たしてどうなっていることやらと思って楽しみにしていると…。

 初っ端から強烈なグラムロック風味のR&Rが出てきてもう最高です♪ 実力派のポール・ウィリアムスなんだから言うことなしの迫力だし、ミッキー・ムーディもこんなギター弾くんだなぁと思うくらいの泥臭いR&Rスタイルのプレイ、カッチョ良いです。この初っ端でこのバンド、まだまだイケる、って思ったもん。まぁ、それ以降はちょいとパッとしなくてやっぱり快心の一発は一発でしかなかったか、というのはあるとしても、決して悪くないアルバム。ただ、どこに向かうのか、ってのが見えきれないままのバンドになってしまったんで、どうしようもなかったんだろうなぁとは思う。ただ、自分的にはどこかSilverhead的なグラムロックスタンスと共通のものを感じるアルバムなので、割とお気に入りですね。

関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply