Killing Floor - Killing Floor
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Killing Floor - Killing Floor (1969)

ブルース・ロックに取り憑かれた連中が何人も周囲にいて、皆が皆夢を見てバンドを組んでライブハウスに出たりメンバーとセッションしたりして、ってのが60年代末のロンドンのシーン。他にも勿論色々なシーンはあったけど、ブルース・ロックは主流だったしね。んで、いち早く一番若いFreeってバンドがヒットを放って飛び抜けた存在になっちゃったけど、その周囲にはBlack Cat Bonesで残された連中もいたし、ポール・ロジャースとサイモン・カークの友人だったKilling Floorのステュアート・マクドナルドもいたワケだが、旧友を知るステュワートからしてみたら自分もベースでFreeに参加していれば人生違ったのに、ってのもあっただろうなぁ。友人が成功するステップを見事に目の前で見せられて、自分が埋もれていくのも同時に実感して…、なかなか辛かっただろうに。それでもPeaceでポール・ロジャースが何かやろうって時には一緒に着いていって、また捨てられて…と、最初の選択が異なると人生変わるってな見本みたいなものだ。別にこの手の話はビートルズに限ったことじゃない。ストーンズでもキンクスでもフーでもあるが、もっとマイナーなトコロでも多数ある話。
Killing Floorの1969年デビューアルバム「Killing Floor」。それこそ友人たちと同じレベルでシーンに出ることが出来ていたワケだからこの時点では何らフリーと、ポール・ロジャースやサイモン・カークと比較して負けてることはない、むしろKilling Floorの方が圧倒的にブルース・ロック、ギタリスト的にもロック的にも味と脂の乗ったブルース・ロックを繰り広げていて食いつきが良かったんじゃないだろうか。今聞いても結構な迫力と演奏力を持ったサウンドだと思う。一方のフリーはそこまでキャッチーではないし食い付きが良いとはいえないサウンドでもあったはず。ところがそのKilling Floorも出だしほどでもなくいそいそとセカンド・アルバムも同年にリリースして何とかシーンに残ろうとしていたが、ここからが難しい。フリーは天才が数人いた集団だったから勝手に音楽性が広がってしまった事でバンドが崩壊していったが、Killing Floorはブルース・ロックしか出来なかったし、それが売りだったからこれが受けなくなると勝手に衰退していくのだな。もちろんそんなのは瞬時にして衰退していったので、鳴かず飛ばずの状態になってバンドは崩壊。フリーはその後ブルース・ロックから飛躍した楽曲で世界中にブレイクしていったという明暗。
こうやって書くと分かりやすいね。こだわりとプレイの上手さ確かさと音楽センスと先見の明、バンドや個人のセンスによる運命の分かれ道、ほんの紙一重の違いなのかもしれないけど、はっきりと分かれてしまう人生の道筋。今じゃカルトバンドのレアアルバムとして名高くはなっているが、本人達が欲しかった勲章ではないだろう。そういうのも含めてこのアルバムを聴くと、熱いだけのロックは実に短命ながらも、聴く側にするとホントに熱く魂を聴かせてくれる傑作で血湧き肉躍るアルバムだ。ブルース・ロックでこんだけ聞かせてくれるのもなかなか見当たらないし、格好良いアルバムだよ。悲運の人生と共に共鳴する作品。

ブルース・ロックに取り憑かれた連中が何人も周囲にいて、皆が皆夢を見てバンドを組んでライブハウスに出たりメンバーとセッションしたりして、ってのが60年代末のロンドンのシーン。他にも勿論色々なシーンはあったけど、ブルース・ロックは主流だったしね。んで、いち早く一番若いFreeってバンドがヒットを放って飛び抜けた存在になっちゃったけど、その周囲にはBlack Cat Bonesで残された連中もいたし、ポール・ロジャースとサイモン・カークの友人だったKilling Floorのステュアート・マクドナルドもいたワケだが、旧友を知るステュワートからしてみたら自分もベースでFreeに参加していれば人生違ったのに、ってのもあっただろうなぁ。友人が成功するステップを見事に目の前で見せられて、自分が埋もれていくのも同時に実感して…、なかなか辛かっただろうに。それでもPeaceでポール・ロジャースが何かやろうって時には一緒に着いていって、また捨てられて…と、最初の選択が異なると人生変わるってな見本みたいなものだ。別にこの手の話はビートルズに限ったことじゃない。ストーンズでもキンクスでもフーでもあるが、もっとマイナーなトコロでも多数ある話。
Killing Floorの1969年デビューアルバム「Killing Floor」。それこそ友人たちと同じレベルでシーンに出ることが出来ていたワケだからこの時点では何らフリーと、ポール・ロジャースやサイモン・カークと比較して負けてることはない、むしろKilling Floorの方が圧倒的にブルース・ロック、ギタリスト的にもロック的にも味と脂の乗ったブルース・ロックを繰り広げていて食いつきが良かったんじゃないだろうか。今聞いても結構な迫力と演奏力を持ったサウンドだと思う。一方のフリーはそこまでキャッチーではないし食い付きが良いとはいえないサウンドでもあったはず。ところがそのKilling Floorも出だしほどでもなくいそいそとセカンド・アルバムも同年にリリースして何とかシーンに残ろうとしていたが、ここからが難しい。フリーは天才が数人いた集団だったから勝手に音楽性が広がってしまった事でバンドが崩壊していったが、Killing Floorはブルース・ロックしか出来なかったし、それが売りだったからこれが受けなくなると勝手に衰退していくのだな。もちろんそんなのは瞬時にして衰退していったので、鳴かず飛ばずの状態になってバンドは崩壊。フリーはその後ブルース・ロックから飛躍した楽曲で世界中にブレイクしていったという明暗。
こうやって書くと分かりやすいね。こだわりとプレイの上手さ確かさと音楽センスと先見の明、バンドや個人のセンスによる運命の分かれ道、ほんの紙一重の違いなのかもしれないけど、はっきりと分かれてしまう人生の道筋。今じゃカルトバンドのレアアルバムとして名高くはなっているが、本人達が欲しかった勲章ではないだろう。そういうのも含めてこのアルバムを聴くと、熱いだけのロックは実に短命ながらも、聴く側にするとホントに熱く魂を聴かせてくれる傑作で血湧き肉躍るアルバムだ。ブルース・ロックでこんだけ聞かせてくれるのもなかなか見当たらないし、格好良いアルバムだよ。悲運の人生と共に共鳴する作品。
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