Formula 3 - Dies IraeAlbum Completo

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Formula 3 - Dies IraeAlbum Completo (1970)
怒りの日  (紙ジャケット仕様)

 ロックバンドがツアーをやって世界中を回っていてもきっとどこがどんな街で、何がどうだった、なんてのはあまり覚えていないんだろうな…ってよりも、そこまで街を見れたり観光できたりなんてそれほど無いんじゃないかな。有名だし。それでも勿論幾つかは訪れたりするのだろうけど、どんだけ記憶に残ってるのかな。勿体無いと言えば勿体無いけど仕事でのツアーだからそりゃそうか、って部分もあるし、大物であればわがまま許されるトコロはあるだろうけど、なかなかそこまでの人も多くはないか。若い頃なんかだと全然そんな余裕が無いままにツアーしてるからただひたすらプレイしてただけで、どんな街かなんてのは全然わからなかったって誰かのインタビューでは読んだことがある。ミュージシャンってのも大変だなぁ…と。

 イタリアン・プログレ、と言うよりもイタリアン・ロック創世記のバンドとして絶対に外せないFormula 3の1970年デビュー作「Dies IraeAlbum Completo」。バンド名が表すようにドラム、鍵盤、ギターの3人で編成されたバンドで、ベースレスだ。実際にこの「Dies IraeAlbum Completo」を聴いてみればわかるけど、ベースの音は入っていない。にもかかわらず、とんでもなくヘヴィで重たくてぶっ飛んでるハードロックというのは実に興味深い。それは鍵盤、主にオルガンでのヘヴィなサウンドとギターの重厚感による重さがあるからで、ベースがいたらもっとヘヴィでバリエーション豊かになったんだろう。これはこれでとんでもなくぶっ飛ぶアルバムなのでこの素晴らしき世界を楽しんでもらいたい。

 イタリアン・ロック的な旋律はそれほどでもないけど、熱さってのはそのままイタリアでね、でも、こんだけヘヴィにやろうっていう感覚が凄い。メロディアスでもないし、展開がどうのってんでもない。ただただヘヴィに繰り広げられるバンドの音、しかもハードロックそのままでしかないサウンド、だが奇想天外な曲がバンバン迫ってくる。一体どこからどうやってこんなんが出てくるんだろ?実に奇抜なアイディアを豊富に持ち込んで、3人で出来る事を詰め込んだヘヴィサウンド、物足りなさもあるけど、この音そのものは素晴らしい。

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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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おっさん  

夢のまた夢は聴いたことがありますが、
ファーストなんですね初めて聴きました。
ヘヴィですね。

2017/12/30 (Sat) 07:46 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>おっさん

案外ちゃんとアルバムリリースしてたのは自分も驚きでした。
ユーロ名盤で取り上げられるアルバムが決まりすぎなんですよね。

2018/01/02 (Tue) 08:46 | EDIT | REPLY |   

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