Evanescence - Synthesis
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Evanescence - Synthesis (2017)

ミュージシャンにしても画家にしてもクリエイティブな世界に関わる人は一旦商品として市場にリリースされた自分の分身について、いつでもやり直したい、今ならこうする、もうちょっとこうしたかった、という更なる高みへの欲求は常に持っていると言われる。自分みたいにそういう気質が無い人間はさっさと忘れ去っていたいとか、やっと終わってくれた、とかそういう風にしか思わないけど、そこが本気のアーティストとの差だよな…。バンドでもあのアルバムは時間がもうギリギリで、とか色々理由がある中でリリースされているものもあって、インタビューでもそういうのを見かける。そういうモンだってのあるけど、じゃ、そういう修復した作品って聴いてみたいな、とも思うが、それはなかなか聴けない。ライブアルバムで聴けるくらい。スタジオでの再録なんて贅沢なのはなかなか無いし、アーティスト側もそれなら新しい今の姿を作りたいって思うだろうしね。だから現実に昔の曲を作り直しましたみたいなアルバムはそうそう多くはない。
ところが、Evanescenceというまだまだ若いバンド、ってかAmy Leeなんだけどさ、彼女の想いだけで作られているバンドだから出来たんだろうが、90年代からアルバムは三枚しかリリースされていないのに、自分流儀のアレンジで再録したかったっていうことで作られたこの「Synthesis」というアルバム、なかなかに贅沢な仕上がりだ。全16曲中2曲の新曲以外は過去作品、アレンジだけで言えばほぼピアノとオーケストラ中心のクラシカルな世界への接近によるアレンジ。もともとエイミー・リーって女性はその世界にいた人だから彼女の曲は基本的にはピアノで作られているし、過去作品でもそういう要素はあった、それが本人の中で大きく膨れ上がった事で今の自分がやっておきたい表現方法で作り直したという作品だ。
んで、これが、凄い。
エヴァネッセンスのライブでもピアノだけで歌い上げるアレンジに進化している曲も多かったからその延長線上だが、エイミー・リーの歌唱力の太さと表現力が余すことなく発揮されていて、さらにそこに深みとツヤが乗ってて、唯一無二な歌世界が出来上がっている。もうメタルとかゴシックとかの世界を明らかにはみ出ているパワーボーカリスト、しかもしっとりとも歌える歌手として存在している。自分的にはやっぱりこの歌声が好きだ。賛否両論だと思うけど、こういう歌って彼女以外で聴かないもん。
新曲2曲は本気でコレがエヴァネッセンスとしての曲だとしているとなると、バンドの方向性はかなりヤバいかも。歪んだギターも無ければエモーションも感じられないアレンジだから、まるで好みじゃない。いや、さっき歌声べた褒めしててコレかよ、って話だけど、そりゃ別物なので。こういうオーケストラアレンジの作品に入れる新曲だからこういうアレンジにしてるなら話分かるけど。そのヘンは次があれば次を待つしかないか。それにしても過去作品の出来映えのセンスの高さは凄いな。改めてこうしてじっくり聴いてると駄作がない。アレンジがつまらないとかあるけど、圧倒的にエイミー・リーの歌声による表情の変化で曲の大半が生き生きとしてきている。見事。またアルバム全部聴き直そうって気になった。

ミュージシャンにしても画家にしてもクリエイティブな世界に関わる人は一旦商品として市場にリリースされた自分の分身について、いつでもやり直したい、今ならこうする、もうちょっとこうしたかった、という更なる高みへの欲求は常に持っていると言われる。自分みたいにそういう気質が無い人間はさっさと忘れ去っていたいとか、やっと終わってくれた、とかそういう風にしか思わないけど、そこが本気のアーティストとの差だよな…。バンドでもあのアルバムは時間がもうギリギリで、とか色々理由がある中でリリースされているものもあって、インタビューでもそういうのを見かける。そういうモンだってのあるけど、じゃ、そういう修復した作品って聴いてみたいな、とも思うが、それはなかなか聴けない。ライブアルバムで聴けるくらい。スタジオでの再録なんて贅沢なのはなかなか無いし、アーティスト側もそれなら新しい今の姿を作りたいって思うだろうしね。だから現実に昔の曲を作り直しましたみたいなアルバムはそうそう多くはない。
ところが、Evanescenceというまだまだ若いバンド、ってかAmy Leeなんだけどさ、彼女の想いだけで作られているバンドだから出来たんだろうが、90年代からアルバムは三枚しかリリースされていないのに、自分流儀のアレンジで再録したかったっていうことで作られたこの「Synthesis」というアルバム、なかなかに贅沢な仕上がりだ。全16曲中2曲の新曲以外は過去作品、アレンジだけで言えばほぼピアノとオーケストラ中心のクラシカルな世界への接近によるアレンジ。もともとエイミー・リーって女性はその世界にいた人だから彼女の曲は基本的にはピアノで作られているし、過去作品でもそういう要素はあった、それが本人の中で大きく膨れ上がった事で今の自分がやっておきたい表現方法で作り直したという作品だ。
んで、これが、凄い。
エヴァネッセンスのライブでもピアノだけで歌い上げるアレンジに進化している曲も多かったからその延長線上だが、エイミー・リーの歌唱力の太さと表現力が余すことなく発揮されていて、さらにそこに深みとツヤが乗ってて、唯一無二な歌世界が出来上がっている。もうメタルとかゴシックとかの世界を明らかにはみ出ているパワーボーカリスト、しかもしっとりとも歌える歌手として存在している。自分的にはやっぱりこの歌声が好きだ。賛否両論だと思うけど、こういう歌って彼女以外で聴かないもん。
新曲2曲は本気でコレがエヴァネッセンスとしての曲だとしているとなると、バンドの方向性はかなりヤバいかも。歪んだギターも無ければエモーションも感じられないアレンジだから、まるで好みじゃない。いや、さっき歌声べた褒めしててコレかよ、って話だけど、そりゃ別物なので。こういうオーケストラアレンジの作品に入れる新曲だからこういうアレンジにしてるなら話分かるけど。そのヘンは次があれば次を待つしかないか。それにしても過去作品の出来映えのセンスの高さは凄いな。改めてこうしてじっくり聴いてると駄作がない。アレンジがつまらないとかあるけど、圧倒的にエイミー・リーの歌声による表情の変化で曲の大半が生き生きとしてきている。見事。またアルバム全部聴き直そうって気になった。
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