Loudness - Disillusion
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80年代のHMシーンが盛り上がってきた中、アメリカではLAメタル全盛期、それまでの英国から発祥したNWOBHMの流れが完全にアメリカで市場になっていた頃、日本代表としてキッズの声援を背に負いながら世界進出を果たしたラウドネス。日本風のアレンジや戦略は一切なしで正に向こうの土俵で勝負を賭けた心意気は見事なもの。しかもまだ駆け出しだったモトリー・クルーとジョイントしてて、さすがに世界戦略を担うバンドは違うものだ。自分は特別なファンでは無かったけど、やっぱりどこか頑張って欲しいっていう気持ちはあった。
アメリカ進出する手前までのアルバムはどちらかと云うと往年の英国ハードロックに影響を受けたサウンドが中心で、明るいノリのHMではなかったが、アメリカ進出で意気込んだ「THUNDER IN THE EAST」ではジャケットが唯一日本らしさを出しているが、音も正にアメリカ狙いのサウンドに変化させて望んだ気合い作。個人的にはやっぱりこの手前の「DISILLUSION(撃剣霊化)」が一番好みではある。特に英語版の方を聴いてた。そうすると日本のバンドっていう印象はなくなるし、かと云ってヨーロッパのバンドとも違うし、その辺が面白かった。実際海外進出してからの彼等はアメリカでの評価も高かったようだが、今でも根強い人気を誇っているのはヨーロッパ、特にオランダ周辺って云うから面白い。文化的にサウンド的に合ったんだろう。
名曲って何があるのかって言われるとなかなか難しい。ってのはやっぱりボーカルの声を好き嫌いってなるとあまり好みではないし、何処か無理を感じちゃうからかな。でもギターの凄さは、ルックスは別としてやっぱ世界レベル。ドラムもだけど。ラウドネスって曲にキメが凄く多いバンドで、それでもタイトにしているのは多分レインボーの影響だろうなぁと今なら分かる。ギターヒーローという図式のかっこ良さも正にそのままだし。ましてやこの頃既にヴァン・ヘイレンもいたしね。やっぱギターってあれくらい弾けないとダメなんだと思った事もある。
やはり世界に出ていって、バンドメンバーの交代もあって、それでも今またオリジナルメンバーに戻って新しいサウンドを模索している姿は面白いし、昔からのファンもやっぱ聴いてみようって気になる。それでもビデオ「EUROBOUNDS remastered」を見ると、あの頃のラウドネスはやっぱり凄いって思う。
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