David Gilmour - Live At Pompeii

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David Gilmour - Live At Pompeii
LIVE AT POMPEII [2CD]

 バンドが分裂するとこういう事にもなるのだなぁ、と言うのは他のバンドでも知ってたけど、ピンク・フロイドの両名に於ける分裂劇とその後の歩みは他のバンドのそれとは結構違う気がする。結果的に今となってはロジャー・ウォーターズの演じる世界観とデイヴ・ギルモアが演じている世界観が中味は異なれども出てくる音には大差ない状態になっている、即ち音楽的な面ではまったく分裂した意味がなかった、という事だ。もちろんそれは両名もファンも知っている事だろうし、ロジャー派だ、ギルモア派だ、などと睨み合っていた時期もあったが、今では時間さえ合えばライブへのゲスト出演すらするという間柄にもなっているようだ。何とも微笑ましい話だけど、もう再結成ってのはあり得ないからそのままの形で進むのだろう。それにしても同じような雰囲気を醸し出すライブを二人が別々の所でやってるってのが冒頭の文になるのだ。

 David Gilmour の2016年のポンペイでのライブの模様を収録した一大スペクトラムライブショウ作品「Live At Pompeii」がリリースされた。もちろんピンク・フロイド時代からの思い入れもあるし、時代を経ての文明の発展もある。そしてレーザー光線も多用した最先端のステージ作りとコンセプト、それにギルモアが築き上げてきた音世界によるスペクトラム、もちろんピンク・フロイド時代の曲が大きくショウを盛り上げているし、雰囲気を生み出しているのは当然だが、ここまで大きく成功させたのは素晴らしい。作品として見ていても長老となり果てているギルモアが気持ち良さそうに伸び伸びと歌い遊びギターを弾き、また他にも幾つかの楽器を遊んでショウを楽しんでいる。もちろんコロシアムの中はピンク・フロイド時代とは異なり、超満員の観客で埋まっている。素晴らしい。

 ピンク・フロイド時代の曲はピンク・フロイド以上に丹念に作り上げられているし、自身の曲にしてもそういう雰囲気に似合う形で演奏されているかのように見える。いや、もうそのままなんだろう、ギルモアの世界はこういう世界なんだという感じ。昔から聴いていると、この世界は虚構、ショウアップされている世界とも思えるけど、もうここにしか行かないんだろう。対するロジャーは自身をそのまま持っていくとこういう世界観になる。中味はまるで違うけど、手法としてはギルモアと同じようなものになっちゃう。もちろんロジャーは俺のものだ、って言うだろうけど(笑)。どっちが演奏しても名曲郡は名曲だし、演奏だってプロ中のプロが演奏しているんだから遜色ない。だからこの二人が一緒にやればもっと凄いのになぁ、なんてマジマジと思うんだが、そうはならない。ン十年経っても同じ世界観でのショウを続けているという…、変えられないか。もうね、とやかくも何もないんだけど、単純に凄い世界だなぁ…と浸れる。そういう作品。






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フレ
Posted byフレ

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