頭脳警察 - 1

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 これまたクリスマスに聴く音楽でもないし、書く音楽でもないのだが、自分的に行きがかり上しょうがないなぁ~ってのもあって今のところ書き進めないと気が済まないだけなんだが(笑)。まぁ、いいじゃないか、クリスマスで世間が浮かれているのもありだが、そういう時代は自然に来たのではなく然るべき過程を経てこそできたものなのだという事実に気付いてみるのも面白いでしょ。そんな時代の旗手ともなり、そして「ロック」という定義を大きく疑問視させたパフォーマンスとその音楽が伝説として語られているパンタ率いる頭脳警察。

 昔、全く手に入れられないレコードだった。ファーストセカンドもジャケットすら見たことがなかった。しかしバンドの名前は有名でね、よく云われるようにザッパの曲のタイトルから和訳されたバンド名、ってのとジム・モリソン並みに過激なステージパフォーマンス、そしてアルバムは発禁品だったり市場回収品だったりとあり得ないだろう、ってくらいの話だけが伝わってきた。で、どんな音なんだ?ってのが凄く気になってたね。

 で、その音に巡り会えたのはレコードでもCDでもなくって、たまたま何かのイベントのライブを見に行った時にパンタ氏が客演していて、その時に昔々の歌ですってことで頭脳警察の初期ナンバーを一人でアコギで歌ったワケ。それで初めて頭脳警察ってバンドの音を知った。もちろん初期以外だったらレコードもあったんだろうけど、何かそのヘンは聴こうと思わなくてさ、聴くなら初期って決めてたしね。で、聴けたのがその生ライブ。

 そうだな、ロックって色々ある。例えば頭脳警察の場合なら、ギター一本とパーカッションしかないそんなに上手いわけでもないライブ盤が伝説のアルバムになっているワケで、構成的にはやっぱその後に流行してくるフォークの流れでしょ。長渕剛や吉田拓郎だってフォークで相当反戦歌や政治的アジテーションを含んだ歌だってあっただろうに。しかし彼等はフォークシンガーの革命者として讃えられている。しかし頭脳警察は?パーカッションがいたからロックか?いや、関係ないよな~。で、やっぱりパンタ氏の持つパワーや気合いっつうかエネルギーっつうか直接的なスタイルと云うか、そういうのがロックで、当時の定義からは大きく逸脱するスタイルだったのにどう聴いてもロックだったというワケだ。

 今の時代にこの音が響くかと云えば響かないだろうし、歌詞にしてもそんなに過激なのかと云われても今では既にそういう世の中になっていると思うとそんなに気にすることもないのだろう、だからこそ20世紀に入って全ての音源がリリースされたのだ。が、勘違いしてはいけない、その反発したエネルギーとパワーを生々しくぶつけることがこの時代のロックの、そして今でもそれが本質なのだ、うん。
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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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melenge40  

ごぶさたです^^;
僕は高校時代に先輩に借りたセカンドが最初に聞いたアルバムです。
言われるほど過激ではなくて、割りにしっかりとしたロックバンドだなぁ
という印象でした。
時は80年代だったので、やっぱり当時のリアルな空気と共に聞きたかった~、と素直に思いました。

それにしても僕、パンタの声が好きなんですよ。

2006/12/27 (Wed) 10:12 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>melenge40さん

お久~。
いや、これ持ってた人が身近にいたってのは凄いっす。ホントみかけなかったしリアルじゃなかったし…、時代と共に聴きたかったバンドですよね。

2006/12/28 (Thu) 00:07 | EDIT | REPLY |   

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