The Climax Chicago Blues Band - Plays On

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The Climax Chicago Blues Band - Plays On (1969)
プレイズ・オン(紙ジャケット仕様)

 デジカメの衰退と発展って凄いよね。スマホで高画質の写真が撮れてしまうから小さいデジカメなんてもう誰も使ってないだろってくらいにここ数年で無くなってきているし、一方ではカメラが手軽な趣味になっているってこともあって、また昔からやりたかったけどなかなか手が出なかったのがコンデジなんかで手軽に出来てしまうってことで、スナップじゃなくてきちんと写真を撮るっていう趣味においては結構コンデジから一眼レフなんてのが売れているようでもある。面白い現象だなぁと。自分なんかはスマホでほぼ全く写真撮らない人なので、全然分からないんだけどさ(笑)。

 The Climax Chicago Blues Bandという英国の、はい、もう一度書いておくと「英国」のバンド、です。今回は1969年リリースのセカンド・アルバム「Plays On」です。バンド名の通りに基本的にはシカゴブルースそのままをプレイしているバンドで、あまりにもそれが瓜二つなのでイノベーションが起きることなくオリジナリティの欠損という認識のままのバンドになってしまった感がある。それでも結構長寿バンドで、70年代を生き抜いているが、面白いのはこのアルバムも含めて初期はシカゴブルースの模倣だったものが、徐々にそれではシーンに対応仕切れないからか、又はメンバーのそもそもの英国人らしい気質からか、妙にジャジーにプログレッシブな展開が絡む曲が増えている。結果的にはギターはブルースフレーズ満載だけど、ブラス楽器主体のアンサンブルに比重が置かれるとプログレッシブなジャズロックになっていくという不思議なバンド。かと言ってブラスロックにはなり切れず、オルガンもあるから英国らしいヘンなサウンドになっていった。このアルバムではまだそこまでの幅の広さには展開されてないけど、その気配感は多分にある。

 その発展系を意識しないで聴いていると、確かにシカゴブルースの模倣と英国の繊細な音使いによるジャジーなロックの合いの子になってて、アルバムを聴き終える頃にはこのシカゴブルースバンドってのが明らかに英国のバンド、って認識に繋がるだろう。やっぱりちょいと前の時代のバターフィールド・ブルース・バンドと比べてみると明らかにそのディープさが違うし、英国らしい軽さが備わってるもん。やろうとしてる事は分かるし好きなことも分かる。うん、自分的にはこのヘン、好みだけど、やっぱりちょいと重みがないかな。




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フレ
Posted byフレ

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デューク中島  
当時の帯の叩き文句は ジャズとも融合、スゴイ盤!

オリジナルを始める前の 初期ブルース クリエイション 竹田和夫の取材記事に 現在 竹田が気になるギタリストとして、クライマックス シカゴ ブルース バンドのピート ヘイコックを 挙げてて 、へえ〜 そんなバンドがあるのか…と 興味を持ちました。気をつけてたら ファーストの日本盤が ほぼリアルタイムで出てて 買いました。名前そのままの ブルースロックバンドで すんなり 聴けました。このセカンドは、脱 ブルースロックコピーバンドを模索して もがいてるイメージですね。メンバーに年齢幅が かなりあったし 余計に まとまりにくかったのかも しれませんが、一曲一曲は いい出来だと思います。

2017/09/21 (Thu) 22:35 | EDIT | REPLY |   

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