Thin Lizzy - Renegade

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Thin Lizzy - Renegade (1981)
Renegade

 先日アイルランドの街並みが中心となった映画を見てて、あぁいいなぁダブリンなぁ〜、なんて思いを馳せながら楽しんでた。そういえばその映画の中でもThin Lizzyの名前やフィル・リノットの銅像が映ったりしてて、そうだなぁ、ダブリンだもんなぁ…、お国のヒーローだもんなぁ…と色々と思ってしまった。んで、最近Thin Lizzy聴いてないな、って事もあって久々に登場。

 Thin Lizzyの1981年リリース作品「Renegade」。ギタリストはスコット・ゴーハムとスノーウィー・ホワイトという地味な編成で、それが故に割と黙殺されつつあるアルバムとの印象はある。ってか自分でも結構そうだったし、ほとんど手を伸ばして聴いてたって記憶がない。どうしても中期の派手なのか初期のアコースティック系なのとかになってって、後期のはそもそもあまり手を出さなかったってのはある。ジョン・サイクスになると、それはそれで別物として手を付けるってのはあったから、その狭間に位置するこの辺はホント、回数少なかったな。そんなことを思いつつも流していくんですがね、これがまた実に素晴らしく欲出来ているアルバムで、これぞThin Lizzyじゃないか、ってくらいに最後の最後まで哀愁漂うロックが詰め込まれてた。鍵盤にダーレン・ウォートンが参加してしばらく経つが、このアルバムの初っ端からして鍵盤ありきのサウンドで、どこかこれまでのThin Lizzyとは違う、やや冷たい感触も漂う雰囲気になってることに気づく。それでも、この「Angel Of Death」のクールなスタイルはThin Lizzyが元々持っているアイルランド的な気質がなければ成り立たなかったであろう独特のハードロックサウンドと言えるのでは?この時点でもまだまだ新たな野望とスタイルを追い求めていたフィル・リノットの挑戦が垣間見れる快作。

 一番響くのは最後の「It’s Getting Dangerous」ですかね、これでもかっつうくらいの哀愁メロディが奏でられるこれもまたThin Lizzy特有のスタイルの曲ながらも名曲。地味で目立たないけど、数々の名曲群の中に入れても良いだろうよ、ってくらいの作品。もっともアルバム全体が実は素晴らしいんでもっともっと聴かれて欲しいって思うんですがね。自分でもそれに気づいていなかったんで、コレを機に多分よく手を伸ばすアルバムになるんじゃないかな。この枯れ具合と寒さと疾走感はこれからの季節もそうだし、年頃的にも好ましい感触だしね。いや〜、情けないなぁ…、この素晴らしさを実感しないままに過ごしてたなんて…、と猛省中。やはりThin Lizzyの作品に駄作はない。最初から全部じっくりとまた聴いて楽しもうかな、なんて思い直しているトコロ。まずは、コイツ、丁度今3回目を聴いてるくらいにはこのセンチメンタルな世界観が気に入っている(笑)。


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フレ
Posted byフレ

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