Wire - Pink Flag

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Wire - Pink Flag (1977)
ピンク・フラッグ

 ポストパンクって一体何だったんだろ?なんて今更ながらに思う。次世代パンクって意味合いなんだろうけど、ま、その通りか。ただ、スタイルとしては結構幅広かったからか自分がそういうのを聴いた頃って何かピンと来なかったんだよね。その時に聴いたのって多分Alien Sex Fiendとかなんだろうけど、それが悪かったんだろうか。そもそもがこういうのを聴いてたらもうちょっと興味持って取り組んだかな。ニューウェイブと共にイマイチな世界だったからほぼシカトしてたけど、もったいなかった。

 Wireというバンドの1977年のファーストアルバム「Pink Flag」。既にパンクが崩壊して、っていう話は今なら言えるけど当時はまだそこまででもなかったハズで、しっかりパンクエッセンスは音楽シーンに残っていたと思う。そこに対して初期パンクと同じ時代にこの音で殴り込んだというのはかなり衝撃的だったんじゃなかろうか。それでも歴史的にはさほど残っていないというのはそのインパクトが薄かったということにはなるのだが、どうだろ、ちょっと手法が違ったらシーンへの影響は大きかったんじゃなかな、なんて思う。最初の曲はちょいとニューウェイブ的な感触もあるから正にポストパンク的なバンドなのか?って思うけど、すぐに3分に満たない勢いのある曲で占められた楽曲が続く。21曲で30分というサイズは聴くものをちょっと驚かせる。

 ソフトマシーンやフロイド絡みのマイク・ソーンのプロデュースと言うことでもしかして?なんて思うけど、それは音が整っているというメリットだけで、決してそれらのバンドの作風が用いられているというものではなかった。しかし短い曲が多い中でバリエーションには富んでいてポストパンク史に残す金字塔とまで言われる程の作品として仕上がっているのはその通りかも。案外聴きやすいサウンドの秘訣なんかもあるだろうし、ミュージシャン気質の高いバンドでもあったようだ。カバーしているバンドも結構あるしなぁ…、日本での知名度は低いんじゃないだろうか。



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フレ
Posted byフレ

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