Gang of Four - Entertainment

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Gang of Four - Entertainment (1979)
Entertainment

 パンクロック創生期は分かりやすかった。何がしたかったのか、だからああいうのをやったんだ、みたいなのもシンプルだったし、そのパワーとか勢いってのはその時代背景じゃなきゃ出来なかった事だったろうし、だから故に生まれたスタイルだったし、と納得感満載なんだが、その初期衝動の後のスタイルとして進化していったポストパンクや何とかパンクやニューウェイブなどなどは別の話だろうと。初期パンクがレゲエとくっついたようにニューウェイブはファンク的なのとくっついている事も割と多そうだ。妙な組み合わせだなぁとは思うけど割とそれがクールに決まったんだろう。

 Gang of Fourというバンドの1979年の最初のアルバム「Entertainment」。これもまた最初にして最高傑作と言われているアルバムで、センスはパンクロック的なエッセンスだけど、やってるのはどこかファンクな世界とポップな攻撃性。だから聴きやすいしハマりやすいという性質を持っている。全くウィルコ・ジョンソンのギタースタイルを我が物にしてしまったアンディ・ギルという才能の持ち主がこのバンドの命綱でもあり、この傑作をバリエーション深いものに仕上げている。ギターのカッティングの鋭さも天下一品。こんだけの鋭いカッティングを持つ男はそうそう見当たらない。その意味でもきちんと聴いておくべきアルバムかも。

 こういうのをニューウェイブとして扱ってたから聴かなかったんだよな。全然ニューウェイブな音じゃないじゃないか。しっかりとパンクロックな音だし、その発展系だし、ナヨナヨなニューウェイブというジャンルと一緒にしてほしくなかったなぁ…。そうすりゃもっと早く聴けたのに。結構そういうのがあるんだろうと思う。ただ、それでも巡り合って聴けたってのは良かった。オルタナティブ・ロックってのもまた違うけど、ロックの進化って単語が付いていかないってのも事実だし、正にそんなのを実感した見事なロックアルバム。



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フレ
Posted byフレ

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