外道 - Live



1970年代半ば日本のロックが栄え始めていた黎明期には多くのアウトローな連中がひしめいていた。そしてどれもこれも筋金入りのロッカーばかりで一般人には近寄れない譜に気とカリスマ性を持った人間だけがその和の中に入ることを許されていたが、中でも非常に危険な存在であると思われるバンドがいくつか存在しており、その中のひとつに「外道」が君臨していた。そもそもはメインとなる加納秀人が警察官に「この、外道!」と怒鳴られたことから「外道」というバンド名を決定してあちこちに出没してライブを行っていたことがきっかけで、決して彼等はデビューしたいとか売れたいとか一切考えていた訳ではなく全てが偶然の産物だったようだ。
トリオ編成でライブを行っていた時、既に地元では話題になっていたようで、そこへミッキー・カーティス登場、そのまま8トラックのリールを回したものがファーストアルバム「外道」という屈指の名作ライブアルバムになったワケだな。まぁ、それ以降の奇行というか話題は尽きなくて、オフィシャルHPでも見てもらえば良いのだが、何と言っても今では伝説的な話として1975年1月にハワイで行われたフェスティバルで10万人を集めたライブを行い、世界的に話題になったということだろうか。そこから世界に進出を目論んだようだが進む前に断念という残念な結果がもったいない。彼等の実力を持ってるればまだまだ世界は近かったはず!その75年の後楽園で行われたフェスではベックやニューヨーク・ドールズ達と競演し、話題をさらったようだ。ん?ドールズってここで来日してたんだなぁ…。なるほど。
と、まぁ、何となくその辺までは漁れるんで良いけど、やっぱね、京都で行われたライブを収録した「拾得ライブ」が一番インパクトあるだろうな。アマゾンにないけど。こないだ再結成した時のライブをたまたまテレビで見たんだけどすげぇかっこよくってさ、伝説的に聞いていたままのスタイルでプレイしていて、もちろん鳥居もあるし着物だし。そして音が、ハードロックなんだけどジミヘンみたいに荒々しい加納氏のプレイ、そしてえらくキャッチーなメロディセンス、当時何処かで聞いたり見たりしたらハマるだろうなぁと思う。その頃に出たベスト盤あたりが入手しやすいし、DVD付きの初回版もまだあるのでオススメだなぁ。
この頃の日本のロックは実に気合いが入っていたし、世界レベルで張り合えるバンドもあったので今聴いてもやっぱり面白い。短命というのも特徴的なんだけどね(笑)。
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