Black Sabbath - Mob Rules

4 Comments
Black Sabbath - Mob Rules (1981)
Mob Rules

 バンドってそこまで変化進化してっていいの?いいの、ってのは当然リスナーが付いて来れば良いのだろうけど、一つのバンドがメンバーを替えて音が変わっていって、それでもブランドだけは同じで、看板で売っていくみたいな。実際そういうの多いから十分通じるけど、昔はそんなの皆認めなかったっつうか、どんな良い作品出してもその時点でポリシー無いし裏切られた感が出てくるから売れない作品になるし、駄作と評されてしまうことが多かったんだよ。うん、分かる。

 Black Sabbathの1981年リリースの「Mob Rules」はロニー・ジェイムス・ディオ参加の二枚目のスタジオアルバムだ。そもそもオジーが抜けて、そこにレインボウなディオってどういうバンドになるんだ?と期待半分の中リリースされたのが「Heaven & Hell」で、同じバンド名でやるモンかね、これ?ってくらいの変化があってファンを驚かせたのだが、その流れの二枚目のアルバムとも言うべき作品で、ドラムもビル・ワード抜けてるし、かなりバンドが崩壊時期に近づいている中、今聴いてみれば見事に70年代からのサバスを継承した、それでいてディオの悪魔主義的な歌のスタイルをマッチングさせている素晴らしきアルバム、更にギーザー・バトラーのこれでもかと言わんばかりのベースプレイも素晴らしく際立っているアルバム。ミドルテンポの曲が多いから当然各楽器の目立ち具合もしっかりしてて自己主張がはっきりと出ている。当然ディオも負けていないし、トニー・アイオミも相変わらずのトーンでブレないサバスをやっている。

 確かにこっちがディオ編成最初のアルバムだったら地味で中途半端な作品、ディオが勿体無いなんて声が出てきただろう。それを思うと「Heaven & Hell」というまるでサバスらしからぬ作品が先に出てきたことでのこの「Mob Rules」が生きていると言えるか。そもそもオジー時代の末期も行き詰まってた感はあったワケだし、と思うと色々と符号することもあって、なかなか単に音を聴いているリスナーという視点だけでは分からなかった事が見えてきて、妙に納得したりすることもある。そんなのも含めて聴いててね、かなりの力作でちょいと戻ったなぁ…というのが単純に微笑ましい作品。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 4

There are no comments yet.
おっさん  

ディオが参加しての初来日は行きました。
「Heaven & Hell」の変わりようはビックリしました。

2017/08/14 (Mon) 06:27 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>おっさん

う〜ん、メタリックサバス、ですからね(笑)。

2017/08/16 (Wed) 10:53 | EDIT | REPLY |   
kazz-asai  
悪魔の掟

オジーが脱退してサバスももうダメだ…と思っていたところに、降って沸いたようなロニー加入の噂。
正直、レインボーになるだけだろうと思っておりその通りだったのですが、Heaven and Hellの有無を言わさぬアルバムの完成度の高さには熱狂せざるを得ませんでした。
で、第2作となるこの作品ではかつてのサバス流HRの復活へと舵を切ったわけですが…
正直な感想としてCountry GirlやSlipping Away のような曲はオジーでなくては…と感じましたね。
自分の頭ももうこの時点でだいぶ固くなってしまっていたようです。

2017/08/17 (Thu) 20:07 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz-asaiさん

この頃リアルタイムだとホント、悩ましかったんだろうなぁと想像してます。
それでも今聴けば、ナイスな選択だったのは分かりますもんね。

2017/08/28 (Mon) 20:36 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply