Tony MacAlpine - Maximum Security

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Tony MacAlpine - Maximum Security (1987)
マキシマム・セキュリティ

 暑い夏に聴く音楽は何が一番適しているか、涼しくなる感じのモノが一番とも思えたけど、実はフュージョンとかも似合ったりするんだろう。一方コテコテのメタルも暑苦しい上に更に暑苦しくって事で案外似合ってたりするようだ。一番はやっぱり本来夏の気候というトコロで生まれて奏でられている音楽だろうから、ボサノヴァやレゲエ、スカってのが一番か。あぁ、そういう方向性もあるか…。流れ的に暑苦しくコテコテになってきてるから爽やかな路線も良いなぁ…。

 Tony MacAplineの1987年のアルバム「Maximum Security」。しかしここまで技術が発展してしまうんだなぁというくらいに70年代の音とは雲泥の差。それは音楽的な面でもギター的なテクニカル面でも感じちゃうよね。もう今のギタリストの原型以上のが出来上がってるワケだし、そこに音楽センス的にはきちんとクラシカルに聴かせるという要素も入ってて、インストアルバムながらも垂れ流しではない、聴かせるメロディが載っている作品と言えるか。黒人がこういうのを奏でるんだ、って云うのもほとんど見当たらないのでその意味でもユニークな存在ではあるが、鍵盤から入っている事を考慮すればまだ納得できる。ソウル面やブルース面を一切感じさせる事の無いこのギタープレイはクラシックだけで出来上がっているとも思えないし、その辺りはやはり新世代と云うべきものなのだろう。この時代でもまだ大勢いたギタリストと比較しても全然異なる方向性だ。ジョー・サトリアーニやスティーブ・ヴァイあたりが近いが、いわゆるバンドで出てきたギタリスト達の世界とは全然違うもんね。

 それでもこの「Maximum Security」というアルバムでは当時ドッケンにいたジョージ・リンチとナイト・レンジャーのジェフ・ワトソンがゲストで参加している。ただ、聴いてるとそこまでクローズアップされる必要性もない程度。やっぱり本人のギターと鍵盤プレイを出しまくっているってトコロで成り立っているのは当たり前で、更に曲の展開がよく練られてて聴きやすいというナイスな作品。自分的にはそれでもやっぱり飽きちゃうけど…、ギターの音を追いかけている分には凄いなぁ…としか言えない。



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フレ
Posted byフレ

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