Jonesy - Keeping...

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Jonesy - Keeping ... (1973)
キーピング・アップ(紅薔薇処刑)

 知る人ぞ知る名盤ってのがあってさ、昔からその手の話ってよく挙がるんだけど、やっぱり人それぞれによって感覚が違うからマニアックな世界へ行くとそれぞれがバラける。それでも名盤だ、と太鼓判を押されるアルバムにはそれなりに名盤と言われる所以の音が詰め込まれているから悪くない。そもそも誰がそれを言ったら信用できるのかとかあるからウワサ程度でしかアテにしてはいけないんだろうとは思ってるが。自分だってここで勝手に書いてるだけでその話題だけがどこかに進んでいったら名盤って言われてるみたいだよ、の発端の一部分を担うことになるんだろうし。まぁ、出元はそんくらいに適当なんだろうという事ですな。

 Jonesyの1973年リリースのセカンドアルバム「Keeping Up…」。名盤です。はい、名盤。名盤ってか、メロトロンを壮大に鳴らした中でドラマティックにシンフォニックにハードなギターも含めて、そしてコーラスワークも重ねてスケールの大きな世界観を出した曲が最初に来るのでアルバムを鳴らした瞬間から皆が皆虜になる作品と言って良いでしょうかね。よくクリムゾン的叙情感と言われるけど、正にそれはその通り。あそこまで研ぎ澄まされた感覚はないけど、音色的にはその路線でもっとギターがロック寄りというか、小粒な感じかな。アルバムジャケットからしてバラの絞首刑でどこかシュールだし、その印象そのままのアルバムなのでホント、美しくも儚い壮大な叶わぬ夢感が出ててねぇ…、もっと存在感を出せるバンドだったんじゃないかと思うけど、結局短命で終わってしまったバンドというトコロが残念。

 ドラムの音にしてもマイケル・ジャイルズだしなぁ…、クリムゾン好きなんだろうなぁ…とか思いを馳せるバンドだ。決して明るくなることはなく英国の叙情性を思い切り打ち出したアルバムで、そこにはトランペットという哀愁楽器までもが登場してくるので、ユニークな取り組みにも挑戦してひたすらにあの世界を突き詰めていこうという心意気が頼もしい。その甲斐あってかなかなか他では聴けない繊細なバラード曲までもが聴けますね。昔よく聴いたアルバムのひとつで、ホントに英国の売れないバンド郡の中にはこういうのがたくさんあるんだ、と思ったアルバムのひとつ。このヘンからだろうなぁ、この世界を深掘るようになったのは。



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フレ
Posted byフレ

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