Iggy Pop - The Idiot
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Iggy Pop - The Idiot (1977)

偏見なしにアルバムに入っている音を聞いてみる、するとたまに自分は何聴いてるんだっけ?って思うような雰囲気の作品に出会うことがある。ロック聴いてるハズなのにジャズだったりとか…、まではないにせよ、ハードロックだと思ってたらアヴァンギャルドに近いロックだったりとか、フォークになってとかそういうのね。古い作品ってのは割とそういうのも既に位置付けられているから予備情報付きで聴けてしまうんだけど、それでも改めて聞くと何だっけ?みたいに思うものに出会うもんだ。
Iggy Popの1977年作「The Idiot」、ファーストソロアルバムになるのか、ご存知David BowieプロデュースによるほとんどBowie陣営のバンドメンバーと制作布陣が全員集合してそこにイギーが入ってるだけと云うようなもので、歌い手が違うからアルバム違います、というだけの作品。故に名盤として名を残すアルバムに仕上がっていることは言うまでもない。なんせボウイが目一杯ヨーロッパに傾倒していた時代で、自身も名盤「ロウ」「ヒーローズ」あたりを残していた時期だ。ボウイ作の「SIster Midnight」や「China Girl」などはボウイ自身でもアルバムに入れたりしているという愛着ぶり。傍から見てると何で?って思うけどそんな経緯なので普通にボウイが自分の曲を自分のアルバムに入れただけとも言えるのだが、アレンジが異なるからパッと聴いてわかりにくいだろうけどね。イギー・ポップはどういう心境だったのかな…。
そんな人間模様と作品の背景ではあるが、アルバムそのものは確実にクラウトロックのひとつと言ってもおかしくないくらいに実験的な作風と研ぎ澄まされた空気感に包まれた鋭い作品で、そこにイギー・ポップの本能的には攻撃性を秘めているが敢えて落ち着いている静かな歌とも思わせるような歌唱、時折出て来る野獣のような攻撃的な歌い方がその凶暴性を垣間見せるが、その鋭さが見事にこのボウイ流のクールなロックの中でボウイには出せない味として出て来る、それこそがこのアルバムの持つ野性味。そこが大きく違うんだな、ボウイさんとはさ。
アルバムジャケットも一体なんのポーズなのだろう?意味はないさ、と言うものではあろうが、その不思議さってのはいつまでも残る。あのイギー・ポップがこれか…というような音の反応だったと思うけど、こういう出だしだったからこそイギー・ポップというアーティストの立ち位置もきちんと出来てきたとも言える、かなり正しいスタートだったアルバム。

偏見なしにアルバムに入っている音を聞いてみる、するとたまに自分は何聴いてるんだっけ?って思うような雰囲気の作品に出会うことがある。ロック聴いてるハズなのにジャズだったりとか…、まではないにせよ、ハードロックだと思ってたらアヴァンギャルドに近いロックだったりとか、フォークになってとかそういうのね。古い作品ってのは割とそういうのも既に位置付けられているから予備情報付きで聴けてしまうんだけど、それでも改めて聞くと何だっけ?みたいに思うものに出会うもんだ。
Iggy Popの1977年作「The Idiot」、ファーストソロアルバムになるのか、ご存知David BowieプロデュースによるほとんどBowie陣営のバンドメンバーと制作布陣が全員集合してそこにイギーが入ってるだけと云うようなもので、歌い手が違うからアルバム違います、というだけの作品。故に名盤として名を残すアルバムに仕上がっていることは言うまでもない。なんせボウイが目一杯ヨーロッパに傾倒していた時代で、自身も名盤「ロウ」「ヒーローズ」あたりを残していた時期だ。ボウイ作の「SIster Midnight」や「China Girl」などはボウイ自身でもアルバムに入れたりしているという愛着ぶり。傍から見てると何で?って思うけどそんな経緯なので普通にボウイが自分の曲を自分のアルバムに入れただけとも言えるのだが、アレンジが異なるからパッと聴いてわかりにくいだろうけどね。イギー・ポップはどういう心境だったのかな…。
そんな人間模様と作品の背景ではあるが、アルバムそのものは確実にクラウトロックのひとつと言ってもおかしくないくらいに実験的な作風と研ぎ澄まされた空気感に包まれた鋭い作品で、そこにイギー・ポップの本能的には攻撃性を秘めているが敢えて落ち着いている静かな歌とも思わせるような歌唱、時折出て来る野獣のような攻撃的な歌い方がその凶暴性を垣間見せるが、その鋭さが見事にこのボウイ流のクールなロックの中でボウイには出せない味として出て来る、それこそがこのアルバムの持つ野性味。そこが大きく違うんだな、ボウイさんとはさ。
アルバムジャケットも一体なんのポーズなのだろう?意味はないさ、と言うものではあろうが、その不思議さってのはいつまでも残る。あのイギー・ポップがこれか…というような音の反応だったと思うけど、こういう出だしだったからこそイギー・ポップというアーティストの立ち位置もきちんと出来てきたとも言える、かなり正しいスタートだったアルバム。
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