Steve Harley & Cockney Rebel - The Best Years of Our Lives

2 Comments
Steve Harley & Cockney Rebel - The Best Years of Our Lives (1975)
The Best Years of Our Lives

 ロックに目覚めた頃、何でもかんでもとにかく聴きたくて見たくて時間が足りないとばかりに好きあらば何かを聴いてたし、探してたし、それだけ飢えててロックを知りたくてしょうがなかった。それでももちろんガキだったから今思えば全然知らないしもっと知っとけとか聴いておけとか思うことばかりなんだけどがむしゃらに聴いてたな。本来なら今でもそうやって取り組んで聴くのが筋なんだが、なかなかそうはいかなくてってのがある。それは何だろうな…、古くて良いものに出会うとやっぱり熱入れて聴いてるし、どっか違うんだろうよ70年代は。

 Steve Harley & Cockney Rebel名義となった最初のアルバム「The Best Years of Our Lives」、1975年リリースの作品でなかなかオツなジャケットでカッコ良いのは案の定ミック・ロックの写真によるもので、グラマラスな雰囲気が漂う小洒落た味わいが粋だね。コックニー・レベルってどこかマイナーと言うか、イマイチ聴き惚れる程までではなかったんだけど、この「The Best Years of Our Lives」ではメンバーが一掃されているのもあるし、Steve Harley自身が反骨心見せてるのもあるのか、随分と名作に仕上がっていてさほど出てこないけど、かなり良作でかなり好きなロックだ。初っ端のギターなんてピート・タウンジェンドが弾いてるんじゃないかっつうくらいにはソリッドでシャープな切れ味がカッコ良い。そのままで進むかと思いきや、一気にサイケでアンビエントで正にヒネたポップなキッチュサウンドが展開されてって一筋縄ではいかない音が続く。こんだけ幅広いとロックというカテゴリも狭いのかもって思うくらいにはカラフルだ。

 70年代のアルバムってこういうきらめきやときめき、おもちゃ箱をひっくり返したようなサウンドに出会えるんだよな。それがまたどこか切実で惹き込まれるし、多分仕事として音楽を作りながらもやっぱりセンスと情が熱いというのか、響きやすいんだろうか、味わい深い作品だ。カッコ良いジャケットってのはやっぱり音もカッコ良いのが多い、と思いたい。一言で言えばグラムロックなんだろうけど、その幅はかなり広くて才能を見せまくってる傑作アルバム。アルバム全部聴き直そうかなって思ってるくらいには刺激的な作品でした。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
Cigarpig  

この作品が昨日の記事ですか!驚きました〜
おとといくらいに初めてサイトを拝見させていただきました。グラムロックがここまで上がってるのは日本一じゃないですか??

ミックロンソンが結構評価が悪そうでおとといは落ち込んだんですが、スティーブハーレーは結構好評価でしたね!
僕もこの作品とさかしまどっちがいいか迷うくらいには好きですね。メイクミースマイルは映画のエンディングとかにもなってて結構思い出深いんです。骨のないボーカルがセンチな僕には染みるんです。ロキシーとボウイの中間みたいなバンドですよね。キャンプ的というか
でもこれ以降のスチーブはなんか胡散臭い感じになっちゃうんで残念です(グラムロックからも完全に逸脱しますね)

また来ます!更新頑張ってください。



2017/05/29 (Mon) 01:43 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>Cigarpigさん

ミック・ロンソン好きですよ♪グラムロックも好きですしね。
技術面はどこもしょうがないですけど、ロックだしね。

2017/06/04 (Sun) 22:19 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply