Sparks - Propaganda

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Sparks - Propaganda (1974)
PROPAGANDA (RE-ISSUE)

 案外アメリカ人が英国に来て売れ始めたってのもあるんだな。ジミヘンなんかもそうだけど、割とアメリカ人です、なんてのもあったりしてそうなんだ?って思うもん。でも、英国的ポップセンスだったりするからそのヘンって人の血じゃなくってもしかして環境で出来上がるセンスなのかもしれない。英国人でもアメリカの砂漠に住んだらああいう音になるのかもしれないし、実際英国人なのにとてもそうは思えない音を出している人もいる。その辺は本能的にあったらお国柄は出るけど、意識して作ったらその境界は曖昧になるんだろうということかもしれない。

 Sparksの1974年リリース作品「Propaganda」、Sparksってアメリカ人の兄弟が中心になって組んだバンドで、英国に来て売れ始めたバンドだから、英国産って思われてることがあるだろうけど、実はアメリカ産です。かなり意外でしょ?こんだけニッチでヒネたカラフルなのがアメリカ人によるものとはなかなか思えない。しかもそれがアルバム一枚だけじゃなくてSparksってバンドの個性として成り立っているってトコがまた素晴らしい。普通に聴いてアメリカの音には到底思えないもん。ただ、じっくりと何枚か聴いていると、底辺のトコロではやっぱり垢抜けた洗練さがあるよな、ってのは分かるから、そうかもな、ってのは感じるか。それでもなかなか気づかなかったなぁ。

 さて、このアルバム、常にバンドメンバーは変わっているけど本質的な曲は兄弟が書いてるからカラフルでキャッチーなポップは健在、前作「KIMONO MY HOUSE」がヒットしたから同じような路線とも言えるけど、こっちの方がもっと遊んでいる部分は多いだろうし、怖がらずにどんどん実験してるトコもあって「KIMONO MY HOUSE」に負けず劣らずの傑作。アルバム一枚聴いてて全く飽きないし、賑やかな気分になるのも見事。しかもそれが近代的なポップ感覚ってのがね、今聴いても古くないし、結局こういうポップって今はないけど、その分新鮮に聴けます。



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フレ
Posted byフレ

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zitada  

イギリスでウケたアメリカ人で思い浮かぶのはスコットウォーカーでしょうか
名前くらいしか認識してなかったのですがちょっと前にSunn O)))がきっかけで
調べてみて驚きました、興味深い人です

2017/05/26 (Fri) 20:13 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>zitadaさん

スコットなんちゃら、ってのはありがちです。
スコート・ゴーハムとか…

2017/05/28 (Sun) 20:33 | EDIT | REPLY |   

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