Marc Benno - Crawlin

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Marc Benno - Crawlin (1973)
Crawlin

 昔から今でもやっぱりレイドバックしたサウンドってのは自分的には良く聞く部類の音楽にはならない。スワンプってのもその部類に入ってきてて、いつも何かの機会にはトライしてみるんだけど聴いてるウチに流しちゃって、結局好みじゃないから聴いてないワケで、何度となくチャレンジしてはみるもどうにもきちんと聴けないのだ。それでもまぁ、レオン・ラッセルが出てきたからマーク・ベノでも聴くか…って見てると、あれ?これ知らない…、ってのあったんで気になって聴いてみた。

 Marc Bennoの1973年録音の「Crawlin」、当時はリリースされなかった一枚でギターにあのStevie Ray Vaughanが参加しているってことで発掘リリースされた一枚らしい。そりゃそうだろうよ、1973年のレイ・ヴォーンなんてやっぱり誰でも聴きたくなろうってもんだ。SRV19歳くらいの頃だろ?凄いなぁ…、それでドラムがDoyle Bramhall父ちゃんの方で、マーク・ベノ抜きのバンド時代では歌ってたのもこの人らしいが、それはともかくマーク・ベノのバンドでこんだけの作品作っててリリースされなかったのって勿体無いよなぁ…、これがあったらもっと早くSRVの才能は世に出てたんだろうというのは容易に想像が付くってくらいにもう個性バリバリに発揮している。さすがにリーダーバンドじゃないから単なるギタリストの立ち位置でバッキングとソロを弾いているという感じで前には出てこないけど、奏でられるフレーズは後年のSRVを彷彿させるものばかりで、音色こそまるで異なるけれど、あのグイグイ弾くプレイスタイルは既に出来上がりつつある状態。マーク・ベノとは同じテキサス出身だし、そもそもドイル・ブラムホールと知り合いだったってことで参加することになったらしい。

 しかしこのアルバムでのマーク・ベノはモロにホワイトブルースをやってるだけのスタイルで、スワンプやカントリー的な要素はほぼないから実に聴きやすく、意外なトコロで良い作品を発見したという感じだ。ギターブルースとしてはちょいと物足りないけど、その分チープなブルースな雰囲気は出ていてまったりと聴けてよろしい。マーク・ベノ抜きでバックのメンバーはバンドとして機能していてライブなんかもこなしていたらしいけど、さすがにアメリカ、そこまで甘くはなく空中分解してしまったようだ。このアルバムのボーナストラックにはそのセッションも入れられててなかなかに深みのあるジャムが聴けるのも面白い。こういう下積みあってこそのSRVの快進撃だったんだな。







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フレ
Posted byフレ

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