Small Faces - Playmates

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Small Faces - Playmates (1977)
プレイメイツ

 70年代の日々はアーティストやバンドにとってとても早く過ぎ去り、命を削る日々とも思えたんじゃないだろうか。あまりにも早く過ぎ去っていった事で革新的なスピードでロックは発展し、繁栄し、栄化を誇り、そして衰退していった。ビジネス面でも器材面でも産業としてもロックは猛スピードで駆け巡っていったのが70年代。60年代からそれは続いていた事で、多くのアーティストがどこかの時点でレイドバックした作風に走る事になるのも特性か。80年代以降ってそういうのあまりないでしょ?アンプラグドシリーズはあったけど、レイドバックとはちょっと違う。だから70年代のロックバンドは命削ってロックしてたとも言えるんじゃないか、と。

 Small Facesの1977年再結成してから最初のアルバム「Playmates」ってのを。スティーブ・マリオットがHumble Pie解散してしまってふと周りを見渡してみると昔のメンツが皆ヒマそうにしてたんで、じゃSmall Facesやろうか、ってなことで始めたらしいけど、常にどこか浮いたロニー・レインが早々に離脱してしまってオリジナルメンバーでの再結成アルバムにはならなかったのが残念だけど、そうなるともちろんスティーブ・マリオットが主権を握っての作品になるのは必然で、どっちかっつうとスティーブ・マリオットのソロアルバム的な捉え方をされるアルバムみたい。実際に聴いてみるとなるほど、昔のSmall Facesのモッズアルバムなんかとは全然異なるスティーブ・マリオットの歌声を中心としたレイドバック気味のメロウな作風とも言えるゆったりまったりした作品。もちろんSmall Facesらしい、というかシンプルなロック調なのはあるからメンバーがこの面々っていう理由はあるんだろうけど、クリエイティブな側面での活躍ってなるとどこまであったのか…。

 ロックは初期衝動、っていうのあるんで、こういう狙った再結成劇だとその初期衝動ってのが無いからどうしたってロック的なものには仕上がらないか、スティーブ・マリオットの歌が相変わらずなソウルフルボーカルでまだまだその歌を発揮できるのになぁ、こういうんじゃちょいと物足りない。とは言え、唯我独尊な歌とギタープレイで楽しませてくれるんで、バンド名ほどの期待は返ってこないけど、かなり良質な部類の作品が詰め込まれているのでその印象だけでスルーしてるとちょいと勿体無いか。かと言って何度も聴く、っていうアルバムではないだろうけど。



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フレ
Posted byフレ

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