The Beatles Tribute Band : Abbey Road - Live In Japan 2001



ビートルズ・トリビュート・バンドなんてのは世界中に掃いて捨てても捨てきれないくらい存在しているだろうし、プロの世界の中でもビートルズ好きが多くて、自身の作品に見事にそれらを反映しているものも実に数多い。ジャケットのパロディや音のパロディなど表現方法は実に色々あるようだ。自分的にも別に興味はそれほど深くないので研究したことはないんだけど、面白いなぁって思ったのはトッド・ラングレンの「ミート・ザ・ユートピア」かな。曲作りから音色、空気感やジャケットまで含めて全て初期ビートルズの模倣で聴いてて笑えるくらいに完璧にツボを得ているんだもん。これくらい笑えるのもそうそうないだろうなぁ…って楽しんでた。で、更に面白いのは日本盤に付けられた邦題がこれまた笑えるんだよ。「抱きしめたいぜ」とかさ(笑)。
で、2001年、世界最強の、そしてポールも公認のビートルズカバーバンドが出現して、日本にもやって来た。
ジョン・エントウィッスル、トッド・ラングレン、アラン・パーソンズ、アン・ウィルソンが組んだバンドで、厚生年金会館で何日かやっていたので当然当日券を狙って行ったんだが、二階席一番前ってトコで座ってゆっくりと楽しめるナイスな座席でよかった。滅茶苦茶盛り上がるモンでもないのでそういう見方が丁度良いんだよな。
ライブは確か「Sgt.Peppers...」から景気良く始まったような記憶があるんだけど、もう圧倒的にジョン・エントウィッスルの親分的存在感が他を制圧していて、このジョンが霞んで見えるザ・フーってバンドは相当凄いハズだとジョンを通じてザ・フーの凄さを感じてしまったのだが…、それはともかく、ライブはもう単なる懐メロのオンパレードで序盤こそビートルズのメジャーな曲を幾つか続けたものの、途中からはそれぞれのヒット曲を演奏し始めるというもので、まぁ、アラン・パーソンズにしてもトッドにしても、ハートにしてもそんなに知ってる曲もなくって思わず眠ってしまったのだが(笑)。あ、「バラクーダ」はなんとなく知ってたので聴いてたかな。しかしここでもジョン・エントウィッスルのバンドは自身が常にやっているトリオ編成の自分のバンドメンバーがバックを務めていたおかげで本領発揮の凄いライブを一曲だけだけど見せてくれたので感動。その辺からまたビートルズに戻っていって、トッド・ラングレンは「While My guitar Gentley Weeps」のギターソロのためにクラプトンから譲り受けたサイケSGを持ってきていて、クラプトンに成り切って完コピに近いフレーズで弾いていたのは笑った。さすがこだわりの男だ…。そして締めはなんと、「Abbey Road」のB面途中からのあのメドレーを壮絶な演奏力とパワーで完璧にプレイしてくれて、しかも個性もしっかり出ているというとんでもないカバーで、さすがだ…と思わず唸ってしまった出来映えだった。
そんなことで帰り際はどの客ももの凄く満足そうな顔をして出てきたのが印象的で、自分自身もそう感じたもんな。で、なんでこんな話かってのはお気づきのように、本日はジョン・レノンの命日だから♪ この日だけはやっぱり記憶から抜け落ちないのは世間的なものもあるけど、昔通っていたジャズ喫茶でいつもはジャズなんだけどこの日だけはビートルズデーになるんだよ。それで印象的でね、で、普段ジャズ好きで通っているような常連さんもこの日フラリと来て楽しんで帰っていくんだよね。そういうのって凄いな、と。
ちょっと早いけど気分的に「Happy Xmas!」って感じかな(笑)。
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