Gary Moore - Old New Ballads Blues

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Gary Moore - Old New Ballads Blues (2006)
Old New Ballads Blue

 その土地土地の民族にしか出来ない音楽ってやっぱりあるよな。他のトコロから来て一生懸命探求追求してそれらしいことをモノにしててもやっぱりその地場の人間がやってるのとでは全然違うもん。それはもう英国でも日本でもアメリカの黒人ブルースでも同じで、だからこその音楽の深さと言うか文化的な、ともすれば宗教的なトコロまで入っても敵わない深い部分での血が持つ音楽的ルーツってのがあるんだろうと。そういうのを全部適当に混ぜちゃったのがロックなんだろう、多分。

 Gary Mooreの2006年の作品「Old New Ballads Blues」。ピーター・グリーンに捧げたアルバム「Blues for Greeny」の続編とも言うような内容で、タイトル通りジャケット通りブルースのカバーアルバムと言うかブルーススタイル中心のアルバムで、もっと枯れた感じで来るかと思ったけど、やっぱりゲイリー・ムーアだった。曲はね、静かめで枯れた感あったけどギターも歌も相変わらずのゲイリー・ムーア節だから苦笑いしながら聴いてた。同じブルースと呼ばれるものを弾きまくるんでもこうも違うかってくらいに黒人ブルース系のとは異なってて、それはトーンだったり音の伸ばし方や切り方や繰り出すタイミングの違いだったりと、それこそがそのギタリストの個性なのでこのゲイリー・ムーアはそれはそれで個性だけどさ、いや〜、やっぱり59年のレスポールなんて使っちゃうとこう弾いちゃうのかね。いや、ギターに弾かされてはいないから、そもそもそういうプレイが売りだろう。

 正直に書けば、ここのところの黒人ブルースの熱いプレイと気持ちは変わらないプレイがたっぷり詰め込まれている。けど、やっぱり根本的に全然違うし、自分が聴いててうわぁ〜ってなるのはこれでもないかな、と。昔からゲイリー・ムーア好きだから聴いてるから比べるモンじゃないし、ロックの世界でのブルースプレイヤーとしては面白い存在だし、やっぱりこんだけの人でもああは成り切れないというのか、もしかしたら出来るけどそれじゃ意味ないって事でのプレイなのか…、しかしそういうのはあるにせよ、唯一無二なプレイヤーだったし今こういう人も多分見当たらないし、味わいのあるギターってことに変わりはないからたっぷりと楽しんでしまった。フレーズは全部どこかのブルースプレイヤーのままなのに、まとめてこうやって弾くとゲイリー・ムーアになっちゃうんだなぁ…。





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フレ
Posted byフレ

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