Albert King - Blues at Sunrise

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Albert King - Blues at Sunrise
Blues at Sunrise

 古くからのブルースメンの中で一番ロックのフィーリングに近いギターの音を出していたんではないか、というのがアルバート・キング。それはフライングVでのトーンってのが一番大きいんだろうと。他の人って大抵ハコギターだからああいうトーンが中心になってるし、そういうフレーズとか指の力での音色が特徴的になってるから黒人しか出来ない音が出てた部分大きい気がするんだよ。その中にあって、アルバート・キングってのはフレーズや指の力ってのはもちろんその黒人系統だけど、ギターの音は馴染みのあるトーンだから随分と不思議。だからこそSRVもゲイリー・ムーアも取っ付いていったんだろうと。

 そんなアルバート・キングの1973年のスイスのモントルーでのフェスティバルのライブを収録している「Blues at Sunrise」というライブアルバムがだ、これまた良い時期のライブで、ジャケットの写真見てイメージ膨らませて欲しい。こんくらい気合入ったライブな感じで、冒頭からアルバート・キングのフレーズだわ、こりゃ、ってのがバンバン出てくる。ライブとしてはそんなに熱い、ってんじゃないけどやっぱり気合入った感触のライブでギター聴いちゃうんだよ、こういうの。一音一音のトーンの引っ張り方ってのが超個性的で速いフレーズなんて全然無いけど、味わいのあるフレーズばかり出てくる。だからこそ生きてくるスローブルースでのフレーズもお手の物、こんだけの味が出てくるのはやっぱりキャリアだよな…。

 この人結構たくさんライブ盤が出てるからフレーズを楽しむのはいくらでも出来そうだけど、それだけ人気があるって事だし、フォロワーも多いだろう。自分的にはそこまで入れ込む事は無かった人だけど、一度ライブを目の前で見たことがある。デカい黒人のジジイだなぁ…って感じで、ぶっきらぼうにギターを抱えてお得意フレーズ乱発してって引っ込んでった無愛想な人。スゲェな…って思った記憶がある。その後B.B.King見てた時は愛想良くて、サービス精神たっぷりだったから対照的で、色々あるなって思いつつもどっちもブルースギターを楽しむには良い経験した。こうしてアルバート・キングのライブ聴いてるとそんな風景を思い起こしながらもやはり良いフレーズ出してくれてるのも納得。白熱ってライブじゃなくて味わい深いライブ盤、そんな作品だね。



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フレ
Posted byフレ

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