Bring Me The Horizon - Sempiternal

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Bring Me The Horizon - Sempiternal (2013)
センピターナル(期間生産限定盤)

 ひとつの音楽性に拘ることなく自らの音楽性を追求することを、怖がる部分とチャレンジし続ける部分と両方ある。それでセールスが振るわなくなるとバンドは停滞してしまうこともあり、音楽性の変化によってリスナーも減るのはあると思うけど、増える部分もあるだろう。しかし次なる音楽性が大衆にどう思われるかと云うのは確かに不安感はあるハズ。ましてやこれまで成功していたら余計に、だ。そういうのはクリエイターとして常に持ち合わせているんだろう。音楽性変わって離れるファンって一過性のものだろうと思うけど。

 Bring Me The Horizonの2013年作の4枚目のアルバム「Sempiternal」。これまでデスメタルから入ってきたバンドがこの4枚目に至るまでに既に何度も音楽性を変化させて…、変化と言うよりは進化させて卒業していったというのか、できる部分を吸収していって、そのまま自分達の持っている才能を繋ぎ合わせて、そこにメジャーシーンの要求でもあるポップ化、キャッチーなメロディセンスをも埋め込み、あらゆる包囲網から貪欲にサウンドを取り入れて実験して個性を確立していったひとつの完成形に向けてのアルバムが「Sempiternal」。この後のアルバム「ザッツ・ザ・スピリット」がその部分では最高峰に位置する完成形ではあるが、本作でその路線への転換と成功をある程度手に入れた事で出来上がっている。やたらとテンションの高いメロディラインの嵐とヘヴィなリフとフレーズに混じって流れてくる美しくも繊細な音達、バンド全体にラフさはなく細かい音まできちんと繊細に鳴らしてラウドな音でそれを冗長するかのような使い方でのヘヴィさ、常に歪んだ声での歌声は上手くはないけど聴衆を魅了するには十分な歌。

 コーラスワークもメインボーカルもテンション高くて、こういうのってどうやってやれるんだろ?って思うくらいに見事にキャッチーさとヘヴィさが同居してて聴きやすい。その聴きやすさがポップに寄ってるワケじゃないからリスナー側はヘヴィなロックに振れていくし、そこでは実に受け入れられやすい。面白いのは英国ではこのバンド、お子様向けバンドとさえ呼ばれているくらいにキャッチーとの事で、確かにライブ映像見てても派手な格好した女の子が多くてアイドル的人気を誇っている。そういうのもあるんだろうなぁ、それを自分が好きだってのはどうなんだろ?いいのか?って自分を疑うんだけど、聴いてて心地良いんだからしょうがない。







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フレ
Posted byフレ

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