Barclay James Harvest - Time Honoured Ghosts

0 Comments
Barclay James Harvest - Time Honoured Ghosts (1975)
Time Honoured Ghosts

 このヘンの聴いてると懐かしいよなぁ…、ってもそんなに古い話とも思ってないんだが、よく聴いてたんだよ、ひたすらにさ。レコードとギターだらけの部屋であちこちにレコード置いてあって、片っ端から聴いててね、あぁ、いいな〜、これはこういう音なんだ、とか何か本で調べながらとかそんな感じ。ネットとかなかったしさ。んで、また中古レコ屋行って仕入れてきては繰り返し。面白いのもあればまた今度ね、ってのもあって色々と仕入れていた。その分知識も増えて楽しみも増えた。今よりも確実に大切に音楽聴いてたし、楽しんでた。そういうのを思い出すから古いロックを聴いてる連中は古いのばかりを好んで聞くのだが(笑)。

 Barclay James Harvestの1975年作「Time Honoured Ghosts」。もちろんまだまだ全盛期の作品でして、いや、このバンドもキャリア長くてプログレ畑的な所にいたからどうだっけな、と思ったんだけど実は意外な事に転換期を迎えてどうの、とかバンドが下火になった、みたいなのがない。ないと言うと語弊があるが、バンドでやり尽くして燃え尽きてしまった、っていうのが早すぎたのかもしれない。それでもバンドは違う音とスタンスを求めて早い時期に実践していて転換に成功していたワケで、それも含めてBarclay James Harvestってバンドだもん、っていう風に刷り込まれているワケよ。だから敢えて転換期をまた迎えることもなくバンドはひたすらにそういう姿勢を継続していった、と言える。そういう姿勢こそがプログレッシブだったのかもね。音的には初期はメロトロンの洪水と泣きのメロディーのオンパレードで自分的にも凄く好きなんだけど、いつしかフォーク的なポップラインも入ってきてて、泣きの云々ってのを違う形で実践していって、初期の仰々しさはさっさと鳴りを潜めていったのだな。それでもきちんと違うメロディでそれを奏でていたからBJHらしさは継続しているという。

 「Time Honoured Ghosts」は正にそんな代表的な作品で、仰々しさはもちろんほとんど無くて、ただ泣けるメロディラインはたくさん入ってる、どころかこの方が良いんじゃない?ってくらいに作品としての出来映えは見事。初っ端からビートルズの往年の曲のリフレインがそこかしこに使われてて、ビートルズへのオマージュ作品になってて面白い。それでアルバムが始まるからハードル上がるんだけど、しっかりとそのセンスを継続してアルバム一枚出来上がっているんだから見事なものです。フォーク調なポップラインが多く、それでもしっかり英国的なのは当然で、ビートルズを目指しました的アルバムなのかもな。正直、かなり傑作だけど、ガツンとしたプログレ好みには物足りない作品。でも、良いです。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply