Yes - Drama

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Yes - Drama (1980)
ドラマ

 昔はカッコ良いロックバンドってのが好きで、それが故にギターも弾くようになったし、アレコレと聴くようにもなっていった。だからロックってのはカッコ良いモンなんだ、それ以外はポップスだ、くらいに思ってたけど、歳を重ねて色々と聴いたり見たりするようになるとそういう幻想だけでは出来上がっていない世の中にも気づくし、実際ロックなんてのは幻想でしかないってのもわかってくるし、だからと言って音楽という枠で聴くか、って事でもなく、日々を過ごすことになるのだ(笑)。まぁ、単に音楽のひとつなんだからさ、ルックスのお話はあくまでも商業主義的見地からのお話、ロックのカッコ良さってのはポリシーなのだろう。それがどんだけ出ているか、とかね。

 1980年にリリースされたイエスの「Drama」というアルバム。昔から批判の嵐しかなかったアルバムで、その理由がイエスの声でもあったジョン・アンダーソンが歌っていないから、ついでにリック・ウェイクマンもいないからそもそもイエスなのか、これは?ってな事から始まっていたようだ。残ったメンツはクリス・スクワイアにスティーブ・ハウ、アラン・ホワイト。まぁ、クリス・スクワイアがいるし、スティーブ・ハウのギターだってイエスらしいワケだからそりゃ成り立つだろ、と。ただ、ボーカルと鍵盤にはバグルスから参加させたトレバー・ホーンとジェフ・ダウンズ。その時点で聴く価値なし、的なところも言われていたのだが…。

 実際聴いてみると、どんだけイエスなんだこいつら?ってくらいにイエスそのものの音を80年代風味に出してきてた。世の中の評価とかアテにしちゃいかんよな。基準が違う場合が多いんだからさ。もっとも時代を経た後だからそういう冷静な評価をされているのかもしれないし、自分もそうなのかもしれないけど、コレ、案外良かった。案外どころかかなり良かった。昔のイエスよりもキャッチーで聴きやすいし、かと言ってプログレ的じゃないってんでもないし、エイジアの手前の音とも言えるのか、絶妙なバランスでの作品だね。ロックバンドイエスとしての最後のあがきだった作品かも。

 ただ、自分的に好きかどうかってのはいつも通りながら別のお話で、決して好みにはならないのがイエスの音だ(笑)。こういうの好きじゃないんだよねぇ…、面白い事にさ。ただ、もうイエスってこういうモンってのを散々聞いてるから聴かないワケじゃないし聞けないワケでもない、しっかり結構聴いている、けど好きではないという矛盾(笑)。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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akakad  

ジェフ・ダウンズがいい仕事してますしAsiaのプロトタイプみたいな感じです
最初と最後の曲はこの間の来日公演でやってました

2017/03/27 (Mon) 20:37 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>akakadさん

この人ポップですもんねぇ。

2017/04/02 (Sun) 20:54 | EDIT | REPLY |   

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