Strapps - Secret Damage

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Strapps - Secret Damage (1977)
Secret Damage

 後の時代になってからハードロックバンドだとかプログレだとかってがきちんと…きちんとって言うのか、ある程度カテゴライズされて確立されているバンドが多い中、どうしてもそういう秤からは漏れてしまうバンド郡ってのがいくつもある。英国70年代のB級バンド郡なんてのはそれ自体がひとつのカテゴリみたいなものだから何があっても許される世界観なんだけど、後半くらいになるともうある程度それぞれのカテゴライズが確立されてて、その間にいるバンドは淘汰されてしまっていったのだった。その中のひとつになるのかな、このバンド。

 Strappsのセカンド・アルバム「Secret Damage」は1977年リリース作品。ファーストはミック・ロックの小洒落た写真によるインパクトのあるアルバムジャケットでバンドのイメージが随分とスタイリッシュに保たれて存在感を示したんだけど、セカンドアルバムになるといきなりムサい兄ちゃん達の顔の寄せ集めになってしまて、あのスタイリッシュさはどこへ?ってなモンだ。そのジャケットが醸し出す雰囲気のままに随分とハードロックにシフトしたアルバムに仕上げてきているのが特徴的。それにしてはセンスの無いジャケットな気もするが、中身の音はかなりハード路線なので今にして思えば、結構なカッコ良さもあるしオルガンも入ったりしててなかなか野心的なハードロックをやってたりもする。

 ところが難しいのはコレと言ったインパクトや名曲みたいなものが見当たらなかったことだろうか。ユニークな試みでもありポップでキャッチーな面も持ちつつのハードロックに振ったアルバムだったけど、やっぱり認められなかったんだろうなぁ…、いや、この時代を共に歩んでいた年代にはかなり印象深いバンドだったんだろうけど、それはアイドルと同じくその時代だけのもので、後の世代にロックとして受け継がれていっていないバンド、ってことになる。それでも良いけど、しっかり楽しめる部分は持ってるし。ただ、歴史ってのは見事で、多くのリスナーが認めているものはその後のリスナーも評価しているし、その時々だけのってのはやっぱり後から正当に評価されている、ってことが多い。ロックやポップスなんてのはそんなのどうでも良くて、その時自分のフィーリングで楽しめるかどうかってのが一番なんだが。

 しかし、結構パワフルな歌でビートも聴いてるしギターも歪んでるし、どこかZeppelin的でもあるし、目一杯ハード路線な曲も多いしルックスも良いし、実は結構イケたんじゃない?





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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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デューク中島  
これまでは 良かった

1枚目とこのセカンドは 非常に好きで、出た当時は、私のヘビーローテーションでした。若いメンバーの中に ミック アンダーウッドって 大ベテランが入って どうかな?って心配したけれど、毛の量以外は、演奏面でも違和感無いですね。3枚目以降、一気に失速したのが 残念でした。アイデアが 2枚分しか 無かったのかな。

2016/11/26 (Sat) 22:37 | EDIT | REPLY |   
kazz-asai  
様式美HR

1stはパンクとHR、グラムの混合といった趣であまり興味を覚えなかったのですが、この作品は発表当時に心底惚れ込んだアルバムでした。
フレさんの御意見とはちょっと異なりますが、オープニングのDown To Youは様式美(この当時、まだそういう言葉はありませんでしたが)HRの傑作…レインボーのStargazer、A Light In The Blackと並ぶ作品だと、今でも思っています。
ただ残念ながら、それ以外の曲がインパクトに欠けたためか、近年に至るまでCD化もされず埋もれていました。
でもこのレコードは、今でも自分の宝物です。

2016/12/04 (Sun) 20:20 | EDIT | REPLY |   
フレ  
う〜む

お二方のコメント見る限り、やはり後追いの自分の知識の無さ、なんでしょうね。
最初の勢いが強かったってのはあったんだろうなぁと。
知識補正しておかないと(笑)。

2016/12/04 (Sun) 22:14 | EDIT | REPLY |   

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