John Dummer Blues Band - Cabal

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John Dummer Blues Band - Cabal (1969)
Cabal/John Dummer Band (2in2)

 英国60年代中期から後期にかけて圧倒的人気を誇ったのがブルースロックだったが、それは黒人ブルースをそのまま自分達風にアレンジして演奏するもので、オリジナリティがあるものは多くなかった。今聴いてもその頃のブルースロック系でオリジナリティ溢れる作品はそう多くない。どちらかと言うと本気のブルースをよくぞここまでやっている、という評価での名盤が多い。その辺をぶち壊したのはCreamやZeppelinになるけど、Freeもその意味ではかなり個性的なブルースバンドだった。

 John Dummer Blues Bandってのがあって、1969年に「Cabal」というアルバムをリリースしている。その頃はもちろんこの手のブルースロックバンドとしてはとても評価されていたし、今でも評価されているバンド、アルバム。これぞ英国ブルース・ロックアルバムだ、と言い切って良いと思う。Fleetwood MacにしてもSavoy BrownにしてもChicken Shackにしてもみなこの路線だ。その路線ってのはやっぱり焼き直しでしかないと言うか、先が読めるブルースそのままで、バンドのオリジナリティがプレイや歌声でしかなくて曲ではない。CreamやZeppelin、Freeと比べてみれば言いたいことは判ってもらえるだろう。

 それはさておき、ギターには後にGroundhogsを結成するT.S.マクフィーを迎えてのブルースアルバムだから、モロにそのままのブルースギターが聴けます。この人もGroundhogsの時には進化系ブルースロックをやってて、その下積みにはこういうオーソドックスなブルースがあったのだな。もちろん、ドハマリで全然良いギタープレイ、ってかそれが全編を制していると言っても良いくらい。だから普通に好きなブルースギターをたっぷり聞けるアルバムで、名盤と呼ばれるのは当たり前。一度は聴いてもらいたいアルバムの一つです。でもねぇ、自分的にはこういうのは割ともう飽きてるってか、そんなに差がないからかな、やっぱりどっか違う。歌の深さなのかギターの深さなのか、バンドの重さなのか、それぞれ嫌いじゃないけど。



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フレ
Posted byフレ

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デューク中島  
お久しぶりです

ブリティッシュ ブルースと言えば、あの老人が 飛びついて来るはずだがな と思われていたのでは(笑)? ずっと 記事は拝見していて、ブリティッシュフォークとか、気になるエントリーが色々有ったのですが、ちょっと プライベートが 大変だったもので。70年前後の日本では、三大ブルースロックバンドと クライマックス シカゴ位しか 日本盤は出ていなかったし、輸入盤でも ラブ スカルプチャーや エインズリーダンバー、グラウンドボッグスあたりしか 手に入らなかったと思います。ジョンダマー、キリングフロアーなんて、名前が マニアックな記事に出ても ジャケットデザインもレーベルも 分からなくて、探すの大変でした。ジョンダマーの二枚を見つけた時は、嬉しい反面、遂に見つけたぞ、この野郎! と親の仇を見つけた様な 変な気持ちでした(笑)。ギターが それほど歪んでないから 粘っこくもなく、ちょっと 線が細い感じかな。

2016/11/19 (Sat) 21:42 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>デューク中島さん

元気そうで良かったです。
しかしまぁ、よくご存じですねぇ…、そのリアルタイム感が羨ましい…。

2016/11/23 (Wed) 19:31 | EDIT | REPLY |   

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