Albert King - King of The Blues Guitar

0 Comments
Albert King - King of The Blues Guitar (1969)
キング・オブ・ザ・ブルース・ギター

 ロックはブルースの子供だ、って言われてて確かにその通りだった時代もあったが、今となってはそれも単なる歴史の一コマでしかなかったのかも。今のロックからブルースに辿り着くのは相当色々と辿らないと行けないだろうし、そもそもそんなところに辿り着かないものも多数ある。ロックはブルースの子供であるが、ブルースは全てのロックの父ではない、ってことだ。昔ながらのロックが好きな人にはあり得ないだろうけどね。ま、だからと言って何か変わるってもんでもなく、ブルースの面白さってのは確実にロックに受け継がれているんだから良いってもんだ。

 Albert Kingの1969年作品「King of The Blues Guitar」。何と英国ブルースロックが全盛期の頃にリリースされた名曲揃いのアルバムってことで売れたとか…、しかもタイトルが「King of The Blues Guitar」だからブルースロック好きな連中が多かったあの時代には気になるヤツも多かっただろうしそりゃ皆聴いただろうよ。しかもきちんと嘘じゃなくてAlbert Kingなんだから。個人的に思ってるのはこの人のフライングVから出てくる音色がハムバッカーのピックアップのくせに妙に線が細いってのが気になって気になって…なんだが、ずっとこの音なんだからこの人の音なんだよね。そんなのが顕著に聞けるのもあるんだけど、アルバムそのものはやっぱりいつもの、と言えばいつもの、名盤と言えば名盤になるであろう安定の作風とギタープレイ。周囲がどんなロックをやっていようとも、己のスタイルはそのままでシンプルなギタープレイと歌を中心にした作品ばかりで占められたホーンセクションも当たり前に入ってるブルースアルバム「King of The Blues Guitar」、ベスト盤とも言うが…。

 いや〜、この時代のロックと併せて聴くとなるほど、あちこちでこんな影響受けてるじゃないか、ってのはいくらでも発見できます。曲のカバーにしてもそうだし、ギターのフレーズにしたってそのまま丸パクリだし、曲だってそうだ。だからロックってのはブルースの子供って言われるんだ。単なるパクリじゃなくてね、子供、なんだよ。ここから発展させて自分達のものにして時代を作って今じゃ伝説になってるんだから。そんな事に思いを馳せながらこの古臭い音を聴いていると夢がある。うん、いいじゃないか。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply