La Maschera Di Cera - La Maschera Di Cera

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La Maschera Di Cera - La Maschera Di Cera (2002)
肉の蝋人形(直輸入盤・帯・ライナー付き)

 昔は何かロック本を買ってくるともうそればかり貪るように読んでて、記憶にあるのを買ってきては聴いて、またその本を見直してフムフム…これだとこういう音がこういう書き方になるのか…とか思いながらその本を書いた人の個性的な感覚を何となく意識してまたレコード買いに行って聴いて、今度はライナーが入ってたりするとそっちをまた読んで、なるほど…などなどと繰り返していた。CD時代になってからももちろんそういうのはあったけど、DL時代になってからはもうどうしようもない。ロック本もまともに読んでないし、ネットの情報とDLした音源で聴いてるだけだし、情報はあるけどどれも薄いっつうか、自分なりの納得感とか聞き込み感や貪り感が薄くて、それはもう単に時間不足ってのが大きいと思うけど多分それよりもそこに向かう自分の心構えかな。

 2002年、イタリアン・ロック…往年のイタリアン・ロックへのオマージュとも言える名作アルバムをリリースしたLA MASCHERA DI CERAってバンドの最初の作品「LA MASCHERA DI CERA」。聴いて驚くなかれ、70年代のあのイタリアン・プログレそのままの音で現代版に進化した作品が流れてくる。メロトロンだろうがムーグだろうが何だろうが、そしてまた暑苦しい巻き舌のボーカルも含めて一体どこからこんなのが出てくるんだ?ってくらいに楽曲のセンスもメロディもアレンジもオールドタイムなままなオマージュ作品、こういうの聴きたかったんだよ、ってなユーロファンにはものすごくアピールするアルバム。カンタトゥーレの流れも入ってるしバロックでもあるし、もちろんイタ語で唾吐きまくってるし、それでいて美しいフルートなんかも入ってて、もう何とも言えないあの時代の音。ムゼオを最初に聴いた時のような感覚が蘇る…とかね、そんな気分。

 やっぱねロックは進化してる。あの頃才能を使って出してきた音をそのまま難なくやれちゃってあのレベルが出来ちゃうんだから凄いよ。しかもちゃんと感動できるレベルでロックしてるんだもん。盛り上がってギターが入る!ってとこでもメタルのああいうのにはならずにきちんと古いロックのギターソロとかオルガンやフルートで攻めてくるし、今時のギタリストじゃ何でだよ、ってなのもあるんじゃなかろうか(笑)。この辺のセンスがよく出来てる。普通にあのヘンのロック好きな人に聴かせたら、発掘音源にしか聞こえないってのも分かる。



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フレ
Posted byフレ

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