Nine Days Wonder - Nine Days Wonder

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Nine Days Wonder - Nine Days Wonder (1971)
Fermillom

 ネットから始める音楽収集ってそれ自体がどれくらい貴重なモノとか希少なモノって認識が実に薄くなりがち。そもそも貴重だ希少だっていう必要性がないから、単語として当てはまらないとも言える。そうするともう全然自分が認識しているようなロックへの楽しみじゃなくなっていて、純粋にその音が好きかとかそういう話だけになっちゃうんだろうか。もう10年もしてロック好きです、みたいな小僧達と話してみると分かる事かもしれん。昔は手に入らなかったんだぞ、とかなかなか聴けない音源でさ…なんて意味のない事になってるのかも…。

 1971年にドイツから世に出てきたNine Days Wonderというバンドのデビュー作「Nine Days Wonder」。ドイツから出てきたってあるけど、ドイツ、アイルランド、オーストラリア、英国出身のメンバーによる多国籍バンド、出て来る音は英国B級プログレ的ハードロックにサックス入れたようなサウンド。このサックス奏者ってのはこの後Gnidlorogに参加する人で、すでに音色とプレイはあの音そのまま…っても言われなきゃ分からないかもしれない。何となく似てるなぁってのは分かると思うから、こんなB級な所でもしっかりと個性を出してる人もいるんだよ。そして、バンドの音はと言えば…、まだサイケの波が残っている時代だから妙な効果音やら演劇がかったストーリー展開も挟み込まれているのが時代を感じる。そういう寸劇ってのはThe Whoのロックオペラで一気にメジャーになった手法なのかもしれないし、ザッパが用いた手法も確実にここでは持ち込まれていて、一瞬何聴いてるんだっけ?ってなるくらいによく出来てる。メンツがいわゆるバンド編成にサックスで、ヘンなハードロックだから英国B級ハードロックにしかならなくて、そこにはドイツらしさってのはさほど感じられない。ただ、英国的でもない…、その中でも光ってるのはやはりサックスの音色…、曲は流れに任せてどんどんと変化していく長尺楽曲と寸劇的なスタイル。ボーカルにしても歌っているってよりも劇を演じているという感覚が強いんじゃないかな。

 この時代のユニークなのは自由な発想での曲作りもあるけど、ベースやドラムも常に曲と共に変化していくし、普通にビートやリズムに徹するなんて事はまずあり得ない。きちんと自己主張するスタイルだからメンバーでバンドやってるっていう感覚強かっただろうなって思う。皆で練ってフレーズ出してるもん。その分うるさいしセンス測られるトコあるだろうが、その辺が好きでね。名盤になるはずはないけど、かなり良い感じのハードロック、もちろんヘンなハードロックです。こういうルーツが見えないバンドって革新的だという部分はある。ただ、同時代の音を先に聴いちゃってるから、ジミヘン的なギターアプローチやザッパの影響とサイケの波…みたいなのごった煮にして出来た音かな、というのはある。それでもアルバム数枚出してるんだから結構なバンドだろう。



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フレ
Posted byフレ

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