The Corrs - Unplugged

4 Comments

 90年代以降のいわゆるニューケルトサウンドのひとつの究極の姿を世界に示したとは言い過ぎだが、それでもそれほどの功績を残したバンドがザ・コアーズだと思う。単なるポップバンドとして捉えられている面もあるとは思うんだけど、もの凄くケルティックなサウンドが散りばめられていて、それがここぞという時の必殺フレーズみたいに使われるのが堪らない。多分地元アイルランドでもこれだけケルティックなアイルランド精神を打ち出していればかなり支援されるんじゃないかな。まぁ、そういうの気にしない音楽の都なのかもしれないけど。

 で、彼女たちの一番ケルティックなサウンドが出ているものとしてはカバー盤では「ホーム」っつうのがあるけど、オリジナルではやっぱりファースト「Forgiven, Not Forgotten」かな。素朴なサウンドというか、まぁ、やっぱりポップな味付けはしてあるんだけどアイルランド的な作品で原点だね。で、アルバムを重ねていくとどんどん洗練されていくんだけど、それはあくまでも戦略的なところみたいで、素に戻った時のライブアルバム「アンプラグド」では見事にアイルランド魂をバリバリに打ち出した、それでいてオリジナルがメインのライブを繰り広げた。由々しくも彼等のライブがいわゆるアンプラグドシリーズの最終回を飾ったというからそれも面白いモノだ。

 そうだね、彼女たちの作品で一番気を入れずにさらりと聴ける自然な感触があるんだよね、この「アンプラグド」は。映像でも出ているんだけど、リラックスしててさ、実際は何回もやり直しているらしいけど、それでも落ち着いていて良い。もともと兄弟姉妹のバンドだから家の中ででもセッションしたりしてたワケで、そうなるとアコースティック楽器でやるのも当たり前で、みんながみんな自分のパート以外にも楽器ができるワケで、ああ、やっぱ器用な人達だな、と。で、面白いのはこの作品の中で同郷の英雄フィル・リノットの「Old Town」をカバーしてること。それがまたかっこよいんだよね。この曲って自国ではヒットしたんだろうか?よく知ってるなぁと思うけど、曲の良さを再認識だね。ナイスチョイス♪ それとその後もライブで歌われるようになる「No Frontiers」のカバー。これもキャロラインとシャロンの美女二人によるデュエットとして定着したんだけど、綺麗だよなぁ、いや、歌が。容姿もだけどさ。そういえば「Little Wing」もやってるわ。これはまぁアルバムでもやってるからアレだけどね。

 うん、アイルランド:ケルトサウンドというのがモロというワケではないけどやっぱり最新の姿だよな…。インストものなんかだとモロにそういうのが出ていて凄く惹かれるもん。騙されて聴いてみると結構良いと思うよ。
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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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gack  

アイルランド音楽のこと興味あるのなら行くべきですね。
パブの雰囲気はまったく想像外です。ギネスも日本の気取った店に比べて安価。
私は「音楽」と「酒」だけの目的で行ってきました。また来年行こうと思ってます。

2006/11/18 (Sat) 20:24 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ども♪

>gackさん
アイルランドは行ってないですねぇ、でも英国のパブでは同じような雰囲気で楽しみましたが多分違うんでしょうね。歴史ある国は文化的な面が魅力的なのでまたあちこち行きたいなぁ、と。

2006/11/21 (Tue) 21:50 | EDIT | REPLY |   
KiD  
はじめまして

The CorrsネタでTBさせていただきました。

彼らの作品の中で、前々から聴かねば…と思いつつ、唯一そのまま(断片的は聴いたのですが)になってのいるがこの"Unplugged"なんですが、フレさんのレビューを見て購入の決心がつきました(笑)。

2006/11/23 (Thu) 01:39 | EDIT | REPLY |   
フレ  
KiDさん

あ、これ、でも、DVDの方が良いっす、絶対。やっぱこの綺麗なお姉さん方は映像で見てもらいたい…、ってね(笑)。CDよりもなんよなく躍動感あるように見えるし。

2006/11/23 (Thu) 08:14 | EDIT | REPLY |   

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