Manfred Mann Chapter Three - Chapter Three Vol.1

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Manfred Mann Chapter Three - Chapter Three Vol.1 (1969)
Chapter Three Vol.1

 ほっとくとどんどんと70年代英国ロックな音に引っ張られていくのが自分の常なのだが、聴いていてふと思う。こんなの今時聞いて書いてて、読む人も聞いてる人もそんなに多くないだろうし、そもそもジジイ達ばっかだろうし若い世代って聴くことあるんだろうか?なんて気がする。似たようにそのヘンの音に取りつかれている人も多いだろうから最低限の需要はあると思いたいけど今時ブログなんてのも真面目に見る人も減ってきているし、じゃどうなってるんだろ?という不思議な点はあるものの、まぁ、昔に戻りつつあるのだろう。いや、多分、コレクター気質な人が減ってきているんだと思う。何せ探して集める、なんてことしなくてもネットやiPhoneですぐに聴けたりしちゃうんだから集める必要ないもんね。ふとそんな事にも思い当たり、色々とつまらんな…なんて。

 Manfred Mann Chapter Threeの最初のアルバム「Chapter Three Vol.1」は1969年にリリースされている。今でこそこれはプログレッシブなジャジーな作品だ、と言えるけど、当時はビートグループだったマンフレッドマンの組んだバンドの作品だろ?何だこりゃ?ってなモンで、ロックの範疇からしても随分とおかしなジャズロック風味で、英国ジャズロックのそれとはちょいと異なる。Sweet PainやらColloseumやらなどのジャズロックとは違ってもっと大陸的というかビッグバンド的なジャズ志向と言うか、そういう類なのだが、きちんと歌が入っているからロックの世界として残っているのだろう。ボーダーラインが無茶苦茶で良いねぇ、こういう音は。確実に暗い。実験的だから流して聴けるモノでもない。でも音楽的なアプローチが面白いから何かずっと聴いていられるクォリティの高さがあるし、テンションも相当に高い。チャレンジしている熱気なんだろうね、こういうのは。プレイヤーが持てる力をそのまま発揮して取り組んでいる姿勢がアリアリと分かる作品で、それを良いとか悪いとか言う次元で語るもんじゃない。

 この後名盤「Chapter Three Vol.2」をリリースしているんで、バンドの名前や音楽へのアプローチは知られている所だと思うけど、このファーストの「Chapter Three Vol.1」もかなりユニークな音作りしていてかなりの刺激になる。英国ジャズロックに多少興味あればオススメしていく作品ですね。最初は何だこりゃ?ってな事を思うかもしれないけど、こういうモンです。それにしてもあのマンフレッドマンがここでこういう音を出してきたのは音楽的探究心からか?見事なアプローチだと唸るばかり。

フレ
Posted byフレ

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akakad  

ここまでブラスを使うのはChapter Threeの時くらいですね
他の時期と比べても全体の雰囲気が凄く重くそこまで売れなかったというのも納得できる作品です

2016/09/07 (Wed) 00:12 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>akakadさん

初期はシンプルだし、そうでしょうね。
面白味も増したけど売れ筋からは遠ざかった…か。

2016/09/11 (Sun) 20:03 | EDIT | REPLY |   

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