


そこかしこで
ジミー・ペイジ
の名前が自然に出てきてしまうのはやっぱり好きだからなんだけど、かと言って
ツェッペリン
を書くのはもうちょっと後にしたいなぁと何故か思っていて、多分そこかしこで
レッド・ツェッペリン
の凄さは既に語られているから敢えて普通の角度で書く気になれないだけだと思うんだが…。
ならば、ってことであまり語られることのないソロアルバムにスポットを当ててみよう。かと言って初期のセッション作品では芸がないだろうってことで、1988年にリリースされた待望の(?)ソロアルバム
「アウトライダー」
ってのはどうだろう?(アマゾン安い!)当時リリース情報も全く意識してなかったためか、ある日タワーレコードに行ったら突然発見して、即効で入手した記憶があるのだが、やはり神様とも崇める人のソロ作なのでそれこそしっかりじっくり聴きました。どんなものを出されても悪いはずがないんだから、これを理解できない自分が未熟なのだと自分を洗脳しながら聴いていたような感じ(笑)。
実際にこの
ソロアルバム
だが正直言ってペイジでなければ作りえなかったか、と問われれば決してそんなことはないのだろうと思う。が、やはりペイジのエッセンスがちりばめられていて、ツェッペリンや
ファーム
時代とは異なった純粋に一般的な曲作りの手法に乗っ取って作られた楽曲が多く、どちらかというとギタリスト的な作品ではある。ロック色というのはもちろんだが、原点に忠実にブルースへの傾倒を示しつつ、ペイジ独特のリフやリズムが織り交ぜられたものに仕上がっていたので聴き応えは十分にあった。
シングルカットされた「ウェイスティング・マイ・ライフ」のリフからしてリズムとの絡み合いが既にヘンだし、これぞペイジだな、という節は感じられるし、とにかくこのプロモビデオでのインパクトは一関節分のスライドバーを指にはめてプレイする姿で、スライドといえばボトルネックという固定概念を取っ払ってくれた記憶がある。黒のテレキャスってのもへぇ~っていう印象があったが。で、アルバムの話になると頑なにソロ路線を守っていた
ロバート・プラント
が友情参加した「Only One」には期待感を抱かせたものの、う~む、やっぱりバンドマジックってのは改めて重要なんだなと認識したくらいの出来で少々肩透かし。で、やっぱりB面のブルース集がギタリスト小僧には楽しかった。
「Humming Bird」は確か
レオン・ラッセル
の曲だったと記憶しているが、ギターソロの入りなんてやっぱりペイジだよなぁとしか言えないくらいにエグくてかっこいいし、もっと弾きまくってくれって想いはあるが、適度なところまでっていうバランスも見事なもの。そうそう、全編に渡ってボーカリストとして任命されたのがあの
クリス・ファーロウ
ってのもファンの心をくすぐったものだ。しかもドラムは
ジェイソン・ボーナム
だから余計にそういう理想だった姿にダブった面も顕著に見られて、今思うと結構ノスタルジックなアルバムだったようだ。何となく低迷期だった時期の作品ではあるが、やっぱ好きなアルバムだな。
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