Frank Zappa - One Size Fits All

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Frank Zappa - One Size Fits All (1975)
One Size Fits All

 こういう音楽人も出て来ないんだろうなぁと思う人、ザッパ。ギタリストとしても興味深い人だし、もちろんコンポーザーとしてもアイディアにしても正に独創的で、プログレルーツあたりから語られることもあるけど、どうしても自分はザッパがプログレのカテゴリに入っているのはよくわからん。ドゥーワップ色が強いしやっぱりプログレ的な叙情感なんてのは皆無だしどうにも人による認識の違いは色々あるものだと感じるが、それはどうでもよいとして、久々にザッパ聴きたいな、と言う事で数あるアルバムの中から何を取り出すか…。

 1975年リリースの「One Size Fits All」。一般的、という言葉が当てはまることはないのだろうけど、一般的には名盤扱いになることの多い作品、何せ最初の「インカローズ」からしてこの頃出始めていたフュージョン的なエッセンスに近いものがある超絶変態楽曲、全てがおかしいんだけどギターソロもなんじゃこりゃ?的なので、歌にしても何にしてもこの頃のザッパって出来ないことは何もないだろってくらいに全てを実現しているようだ。それでも基本的にザッパらしい歌メロや展開ってのはいくつもあるから、そういうのが編み出されていることで聴いてて安心することも多い。あまり不慣れなリスナーからしてもこの「One Size Fits All」という作品は聴きやすい部類に入るんじゃないだろうか、基本的にロックの範疇内でのサウンドが詰め込まれているからちょいと知的に聴いてみようって意識さえあれば楽しめるし、そこにはあまり聞き慣れない音楽の要素があることも気づくんじゃないだろうか。自分的にはそういうのがあったなぁ…、普通のロック的なのとは全然違う要素とかね。

 ザッパを聴いていていつも思うのはとっても聴きやすいってことだ。ただし、その分サラリと流れていってしまうのも多くて、フュージョン的な感覚もある。じっくり聴けばものすごく楽しめる、聞き所があるのはもちろんなんだけどどこかサラリと聴かせてしまう上手さってのがあるからかな。今回の「Sofa」なんかもその類。あぁ、凄いなぁ、これ、ってそのまま流れていく…ような感じ。んでお笑いな「ポジャマーピープル」は独特なトーンのギターソロから始まるユニークな曲。確かにこの辺りのジョージ・デュークとか素晴らしいよね。他の曲でも光ってるけど、冴え渡るギターソロと共に楽しい曲、それはもうこの後にも続いていくんだけど、やっぱりザッパは歌詞カードがあってこその楽しみも大きいし、その辺がデジタルデータになっちゃうと魅力半減になるので国内盤CDが一番良いんだろう。ネット上に訳詞があるわけでもないし…、そういうのあると助かるんだけどね。

 しかしアマゾンでザッパって見るといつの間にかものすごい数のアイテムがリリースされてる事に気づいてちょいと驚いた。本人亡き後のリリースで、本人の意思なのか、単に家族がリリースしてるのか分からないけど、たくさん出てくるねぇ…ライブばかりなのは当然としても素材は何でも録音してたワケだからそりゃそうだろうが。今から集めるって気にもならないけど、これから集める人は大変そうだ(笑)。



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フレ
Posted byフレ

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sinz  

存命の時から多作なヒトでしたが、亡くなってからリリースされてるオフィシャルもホントに多いですね。
コンピレーションとかオフィシャルかなんだかわからないヤツとか入れたら買うのが追いつきません(笑)
確かに数多い作品の中でも、「One Size Fits All」は聴きやすい部類かもしれませんね。
自分の周りもそうですが、ザッパはやっぱり聞かず嫌いで聞き逃して、損してるヒトがいっぱいいると思うんだけどな~。

2016/07/25 (Mon) 21:29 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>sinzさん

ザッパは最初が難しいですからねぇ…。

2016/08/07 (Sun) 21:16 | EDIT | REPLY |   

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