Clannad - Magical Ring

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Clannad - Magical Ring (1983)
Magical ring

 やっぱりトラッド系の方がケルトとの相性は良いんだろうなぁ…、そこからロックに近づいた音の方がありがちと言うか分かりやすいと言うか、自分的にも昔から親しんでいる音ではあるが、難点は明るくない、という所で、ガツンと聴くぜって言う気分の時には合わない。これにジグやリールが入ってくるとダンス音楽になって明るくなるんだけど、それはそれで飽きちゃって…、好みは難しいものだ。そういうロックがあると良いんだがなぁ。

 Clannadの1983年の初期作品「Magical Ring」、既にエンヤは抜けているけどモイヤ他メンバーはそのまま参加していてこの頃にこんなシュールな音をやってて、しかもそれが英国などでは絶賛されてそれなりにに売れたって言うんだから不思議なものだ。80’sポップス全盛期の裏側ではこういうのがあったんだよね。しかもここで売れたってのは冒頭の曲、大らかな環境音楽的とも言える壮大な楽曲で、決してポップ界に広がるような曲じゃないのに異常なまでに評価が高い。バンド的にもオープニングの雰囲気を表した曲だったと思われるんだけど、そこに引っ掛かるか?ってのあったんじゃないかな。他の楽曲聴いてるとスタンダートにトラッドに根差したサウンドばかりだし、ケルト風味ではあるけどケルト旋律を使いまくってるってんでもないし、単に素直にトラッドバンドになりたかったんだろう。

 後のClannadは多種多様なサウンドを混ぜ込んでって何だろ?ってくらいに装飾されていくんだけど、ここではシンプルでバンドの本質が聴けるのは頼もしい。バンドってのはこうあるべきだよ。だからこそスタンダードにやっていても根本的なアイルランド的メロディや空気ってのはやはり感じられる。じっくり聴いているとどこか吹っ切れてハマれる部分も出てくるけど、年がら年中聞いている音楽じゃないな、今は。



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フレ
Posted byフレ

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