The Cranberries - Everybody else is doing it, so why can't we?

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The Cranberries - Everybody else is doing it, so why can't we? (1993)
Everybody else is doing it, so why can't we?

 身近にある音だけを切り取っていくとやっぱり時代を感じさせる作品ばかりになっているなぁ…、当たり前と言えば当たり前だけど、90年代半ばくらいまでのしかないんだよな。メインのジャンルはあれこれ追いかけたりしてるから新しいのとかでもあるけど、ちょいと脇道の系統のは何かで耳にして聴こうと思わないとなかなか買わないし聴かないしね。昔は割と何でも買ってたからあるにはあるけど、どうでも良いのも多かったし結局意味があったのかどうかもわからん(笑)。

 ちょいとポップ寄りなのが出てきたので、そういえばThe Cranberriesがあったな…と1993年のデビュー・アルバム「Everybody else is doing it, so why can't we?」を聴いてみることに。今になってあれこれネットで見てるとメインはドロレス嬢のソロ作みたいな位置付けでの作品らしく、曲も歌詞も大抵彼女の作品ってことで、ふ〜ん、そうだったのか、なんて今更知る事実、適当にしか聴いてなかった証拠でお恥ずかしい限りだけど、確かに当時からこの浮遊感の強いボーカルの声が印象的で好きではあったんだよな。ただ、アイリッシュらしい旋律や民族的なのがそれほどあるか、ってぇとそこまでは感じられないからアイルランド風味が強いから好きだった、ってのとはちょいと違う。The Cranberriesの場合はドロレスの歌声が他のどれと比べて聴いても個性的で耳に残ったから好きだったのだろう。もちろんメロディセンスも浮遊感溢れていて、そういうのはあまり多くなかったし、この気怠さは当時のシューゲイザー的な雰囲気と似ていて、それでいながらこれほどまでにポップな作風に仕上がっているという面白さ。時代に合わせて変化していってるバンドだけど、このデビュー作が一番やりたかった事に近い仕上がりだったんじゃないかな。

 冷静に聴いていると曲によってポップ度合いも違うし、レベル感もまちまちなので全てが名曲の名盤ってんではない。ボーカルの歌声やメロディセンスはユニークで全編通して楽しめるけど、曲そのものはまずまずのもあったり、超ポップなヒット曲もあったりするので、どっちが本質か測りにくい部分はある。それでもよく出来てるし、楽曲の弱さは歌でカバーしていると言うかね、そっちに耳が行くから良いのかも。アイルランドらしいと言えばとってもアイルランドらしい空気感の詰め込まれた作品、でもアイルランド民族的なのはほぼ見当たらない、それでもアイルランドだ、という不思議な違和感を感じる所がユニークだ。



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フレ
Posted byフレ

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