Miles Davis - Round 'bout Midnight



マイルス・デイヴィスほどのキャリアを持っていると人によって好きな年代はまちまちだと思うが、個人的にはやっぱり50年~60年代。う~ん、でも70年代のエレクトリック時代もスリリングで嫌いではないので音楽的にはやっぱりずっと進化していく人ってのは面白いもんなんだな。
ジャズへの入り方って色々あるんだろうけど、やっぱりマイルス・デイヴィス人脈周辺から入るのが一番スタンダードなんだろうな、と思う。特に名の知れた人との共演盤も多いから派生しやすいし。そういう意味ではやっぱ名盤の誉れ高い「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」ってのが良いなぁ。1955年録音なので先の「死刑台のエレベーター」よりも2年前の作品なんだけど、多くのマイルスファンをして最高傑作と呼ばれることが多いらしい。ま、そんなのは無視して聴いてみれば一目瞭然なんだけど、とにかく素晴らしい。難しいコトはよく知らないけどペットのミュート奏法を使い実に感情表現を押さえながら吐き出す、みたいな感じで曲が進められていて音色でノックダウン。それを支えている面子はジョン・コルトレーン(ts) レッド・ガーランド(p) ポール・チェンバース(b) フィリー・ジョー・ジョーンズ(d) と言ったところで、後にソロ作で名を馳せる面々ばかりで構成されているワケだ。ジャケットもかっこいいしなぁ。
この人のトランペットって凄く歌心があって、歌よりももっと感情豊かなんだよね。それが凄くプロフェッショナルで、しかも素人にもそれがわかってしまうから凄い。それがシチュエーションによってはもの凄い相乗効果を発揮することもあってさ、だからこそ映画のサントラにしてもハマったりするんだけど、もっと日常でさ、なんかハマってる時に流れてくると凄く染み入るし、雰囲気作りにも徹してくれるとかさ、いろいろあるじゃん(笑)。ジャズってかっこいいなぁ、大人になったら聴くのかな、なんてず~っと思ってて、若いウチにはあまり詳しく知らなくてもいいか、って割り切って聴いてたんだけど結局未だにジャズ親父にはなれないでいる(笑)。ま、そうやって聴く音楽が広がっていくから良いんだけどね。こいつはとにかく誰が聴いても名盤って思える作品で良いのだ。


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