Groundhogs - Blues Obituary

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Groundhogs - Blues Obituary (1969)
Blues Obituary

 どうやらど真ん中のブルースよりも、ちょっと自分たち色に味付けしてあるロック=混ざりモノの方が圧倒的に好みであるってことをまざまざと実感してしまった本日のお題目。先日までのど真ん中英国ブルース=黒人ブルースの模倣よりも本日の英国ロックブルースな方がカッコ良い、って聞こえる自分でした。英国3大ブルースバンドの良さも分からずに何を言ってる、って向きもありますが、人の好みはセオリーじゃ進みません。

 Groundhogsの1969年のセカンド・アルバム「Blues Obituary」。ジミヘンの洗礼を受けたトニー・マクフィーが自身のセンスを信じつつもひとつの方向性を見つけて進み始めた一枚とも言えるか。以降の作品はどれもこれもオリジナリティ豊かな個性的な作品が多いけど、この「Blues Obituary」でもそれは顕著に…ただ言われているように、サイケデリックな世界観を用いているのはその通りのようで、本人たちはそれをサイケとは思っていたかどうかはわからないけど不安定な楽曲の進行と言えるものが多く聴ける。そういう曲調はあるものの、根本的にトリオでの一発録音とも言えるかのようなシンプルな楽器の演奏による録音スタイルは生々しさを伝えてくれる。更にギミック無しのバンドスタイルを打ち出してくれていて、好感が持てると言うか、これが実力だぜ、みたいなのが聴けるってか、それがまた不思議なギターセンス。ブルースに裏打ちされているのは明らかだけど、冷静に聞いてるとそうでもなく、独特のメロディセンスとギタープレイで、それが妙に引っ掛かる。何だろうな、ロリー・ギャラガーとはまた違う弾きまくりで、線の細いストラトの音でペキペキと弾くんだけど面白いんだよ。多分ソロもバックも全部同じ調子で一本で繋いで弾いちゃってるから境目もないし、曲も長いから一人舞台的に出来ちゃってるからかも。その分ベースとかドラムのドライブ感は凄くて、さすがはトリオバンドと唸っちゃう。

 Groundhogsも昔から好きで割と聴いてたバンドだけど、これまたなかなかアルバム揃えられなくてねぇ…、初期なんて全然手に入らなかったから随分後になってから聴いたもん。その方が楽しめたのかもしれないけど、もうちょっと早く聴いておきたかったアルバムのひとつ。今は普通に聞けちゃうから問題ないだろうし、このセンスの面白さを味わって欲しいなって思う。不思議なバンド。決してメジャー路線じゃないくせに聴いてるとどこかクセになる部分を持ってて、味わい深くなる人もいるだろうと。無理して聴くほどの価値はないだろうけど、普通にトリオ編成のロックバンドだからギミックはないし、ロックバンドですよ、うん。






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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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デューク中島  
風変わりなバンド

ひねくれてると言うか、個性的なバンドです。アルバムタイトルに ブルースの文字は入っているけど、ホワイトブルースとは ちょっと違う感じ。不思議な世界でした。

2016/04/18 (Mon) 22:57 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>デューク中島さん

ブルースバンド、ではないですねぇ。面白いですが。

2016/04/24 (Sun) 18:11 | EDIT | REPLY |   

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