Cozy Powell - Octpuss

3 Comments
Cozy Powell - Octpuss (1983)
オクトパス

 ロック畑でソロ・アルバムを出すなんてのは大抵がボーカルかギターのヤツくらいで、他のパートの人はさほどそういうのを出すというイメージがない。たまに稀代のミュージシャンなんて人がいて、ソロアルバムをガンガン出すって人もいるけどバンド単位で出てきている人だとそんなにいないもんね。それも鍵盤奏者ならともかく、ベーシストあたりになるとグッと減るし、更にドラマーとなるともう限られてくる。リズム隊だからと言ってもメロディセンスあったり音楽センスある人も多いだろうけど、そういう表現手段を持たないのか出す必要性がないのかプレイヤー気質なのか…、どうなんだろね。メロディ隊よりは創作欲がないパートなのかもしれないけど。

 そんな中、渡り鳥と言われる故か、ソロアルバムには割と積極的なドラマーだったCozy Powell、とっても珍しいことにドラマーのソロアルバムなワケだ。1983年の三枚目「Octpuss」はかなり当時の周辺の環境を反映したインストアルバムとしてリリースされている。そもそもドラマーのソロアルバムなんだからドラムソロ中心でドラムを聴かせる、ドラムを叩きまくる、みないなソロアルバムをイメージしていると大違いで、きちっとしたメロディのあるインストのアルバムなのだな。メル・ギャレーとゲイリー・ムーアがギターメロを担当し、ベースはコリン・ホッジキンソン、鍵盤はジョン・ロードってメンツで誰がメロディを作ったのかってぇと、やっぱりそれらの友人たちなんだろう。だからコージーがこういうメロディを作ってやりたい、ってのではなかったんだろうな。でも、やっぱり看板背負ってるから自分の好みの方向性に持っていったのはあるだろう。だからかな、同じタイプの曲調ってのはなくて、それぞれ方向性が異なったスタイルに仕上がってる。泣きもあればオーケストレーションもあり、快活なフュージョンチックなのもあったり、ドラム叩きまくりってのもあったりと多岐に渡る。

 ホワイトスネイク爆発前夜の頃でゲイリー・ムーアが契約で縛られて何も出来なかった頃、コージーはMSG離脱した頃かな。タイミングなんだろうなぁ、こういうのって。既にこの世からいなくなって久しい人だけど今でも歴史に残るロックドラマーとしてそこかしこで名前が出てくる人だし、唯一無二なドラマー。こんだけのソロアルバム出してりゃそれもそうだろう。他にそうそうソロアルバムなんて出すドラマーはいない。ジンジャー・ベイカーくらいしか思い付かないもんな(笑)。






関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 3

There are no comments yet.
お〜ぐろ  

中学生の頃でコージーの話題で盛り上がってるトコに出たのでほぼリアルタイムで聴きました
全篇インストなのは逆にとっつきやすかったかもしれませんね
あとから他のソロアルバムも聴きましたけど、ボーカル曲で良かったのってほんの2〜3曲ですし
「633爆撃隊」「大いなる西部」あたりの有名曲を入れてる辺りもしたたか
単にコージーが好きだっただけかもですが

そいやデフレパのリック・アレンが車の事故で片腕失くしたトキはこのジャケに引っ掛けて
「俺は腕が8本あるから大丈夫」
などと笑えないジョークを言ってたコージーも結局は交通事故で・・・ 

ドラマーのソロアルバムはサイモン・フィリップスのミニアルバムとグレッグ・ビソネットのを持ってたりします(笑 

2016/04/07 (Thu) 22:27 | EDIT | REPLY |   
おっさん  

当時話題性もあり、よく聴いたのは1枚目のOver the Topかな。
割と無名だったゲイリー・ムーアも注目されたし、
新生レインボーの来日もあったのでライブも行きましたよ。

2016/04/08 (Fri) 02:47 | EDIT | REPLY |   
フレ  
タコ

お〜ぐろさん
なかなかドラマーのソロアルバムってピンと来なくて…。

>おっさん
これかから、って時代に既にやってたってのもありますね。

2016/04/10 (Sun) 09:12 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply