Hugh Cornwell - Nosferatu

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Hugh Cornwell - Nosferatu (1977)
Nosferatu

 自分のやりたい音を追求するためにバンドから離れてソロアルバムを作ったりするってのはあるんだろうけど、やっぱりバンドのフロントマンなんかがソロアルバム作っちゃうとどうしたってバンドの音に近くなるってのもある。そんなに全く違う音を出すってこともないし、本人はその違いが大事なのかもしれないけど聞いている側からするとさほど変わらないじゃないか、なんてのも多いし、まぁ、自己満足なんだろうな、なんて冷めた見方をしている人も多いんじゃないだろうか。でも、ミュージシャンってのは大抵ソロアルバムとか別プロジェクトってのをやりたがるし、実際そうやってリリースしてくる人が今でも多いし、そういうものなのだろう。

 1977年、the Stranglersが全盛期だった時にソロ・アルバム「Nosferatu」をリリースしたヒュー・コーンウェル…のみならずジャン・ジャック・バーネルもなんだけどさ、ソロアルバムを出し合ったんだよね。そりゃさ、期待しちゃうんで聴くんだけど、どうにも大きくThe Stranglersと変わった気がしないんだがなぁ…ってのが適当に聞いただけの感想。うん、適当に聴いただけだとね、そんな印象だけど、そりゃま、バンドらしい音じゃなくって確かに楽器と歌中心になってるデジタルな冷たい世界観なんだけど、この頃The Stranglersもそういう方向やってたし、それをもっと推し進めたような感じかな。後のDepeche Modeになるような音だから最先端だったのかもしれない。ドラムにはCaptain Beefheartのトコからロバート・ウィリアムスを拝借、クレジット見るとほとんどの楽曲にイアン・アンダーウッドも参加しているから、ザッパのトコロからのメンバーを借りてきたって事になるんだが、それはそれでなかなか凄いことだ。当時The Stranglersってのは英国のパンク勢のひとつのバンドでしかなかっただろうし、そこでこんだけ知性的な世界が出せてるからこそこういうのが成り立ったのか。

 クールだよ、これ、ホント。でも、ソロアルバムで何でやってるのか…、バンドメンバーの力量の問題?ジャン・ジャック・バーネルがイヤだったとか?じっくりと自分自身だけで作り上げたかった?色々あるんだろうなぁ…と思いつつ。聴いているとこの冷たい世界、やっぱりあまり得意とする世界じゃないな。




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フレ
Posted byフレ

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