Alice Cooper - Muscle of Love

0 Comments
Alice Cooper - Muscle of Love (1973)
Muscle of Love

 Alice Cooperって最初は人の名前だと思ってた。しかもアリスなんて言うんだから女の子なんだろうか?なんて気もしてたけど、どちらも違ってて普通にバンド名だったって事はしばらくしてから知った。結局今は人の名前になってしまっているが、元々はバンド名。そしてそのバンドとしてのAlice Cooperの最後となったのがこの「Muscle of Love」、1973年リリースの7枚目のアルバムだ。次作からはソロ名義、個人名でのAlice Cooperになるが、オリジナルメンバーの解散からソロ名義となったとは言え、普通にはさほどの違いを認識することはない…、けど、後追いで聴いてるとやっぱりこの「Muscle of Love」までのアルバムの方が好みだし、聴いた回数も圧倒的に多いし、アリス・クーパーと言えばこのヘンまでとなる。真のマニアはここから後が楽しい、と言うのだろうけど…。

 「Muscle of Love」、アルバムジャケットからしてダンボール仕掛けの代物、アナログ時代にはあまり見かけることもなかったんで、やっぱりこの人の特殊アルバムってのはなかなかレアなモンだったんですよ。パンティー付きとかさ、まぁ、探してたのがまだ10代の頃だからたかが知れてるけど、それでもこのショックロックの元祖を、当時はビジュアルで見れる事も無かったから写真だけでインパクトあったし、どんな事やってた人なんだろ?って興味津々だったもん。その前にアルバムを幾つか聴いてると、割とキャッチーで普通だったりするから聴きやすくて、ステージや衣装のイメージとはかなりかけ離れてて、余計に不思議に思ったし興味を持ってた。KISSは色々な情報も写真もあったからまだ分かったけど、アリス・クーパーはそんなに出て来なかったからねぇ。そしたらしばらくして売れたから露出が増えてきたけど、その頃はもう冷めてて。やっぱり70年代のがいいんだよ、ロックは、って思ってたし。

 音の中身はやっぱり70年代の栄光の時代のアリス・クーパーだね、「Muscle of Love」って名作に数えられることも無いアルバムながらも、実に粒揃いできちんとメジャークラスのアルバムだから素晴らしい出来映え。これをあんまりなぁと思ってた自分が恥ずかしい。どうしてどうして素晴らしい作品じゃないか。過去の傑作郡にヒケを取ることはまるでなく、同じくドラマティックに喜劇的に悲劇的にアリス・クーパー・ショウが繰り広げられている。このドラマティックなアルバムの曲の流れってのはホント天才的だよ。飽きさせずにアルバムの曲達が次々と物語を紡いでいってホントにショウを見ているかのような感覚で聴いていけるし、当時はアナログだから長すぎないアルバムの長さも集中して聴けて良いし、見事だ…、今でも第一線で活躍しているのが当たり前だろう。単純なハードロックじゃないから一般的な知名度や露出とはちょっと違って、その世界がある程度ハマる人がずっと追いかけていくみたいなトコロか。いやいや、ホント、アメリカならではの世界観でもあるかもしれないけど、それが故に楽しめる作品。






関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply