The Kinks - Kink Kontroversy

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The Kinks - Kink Kontroversy (1965)
Kink Kontroversy

 60年代に出てきたビートバンドも数多くあったし、ここのトコロその周辺のイミディエイトレーベルをまとめて聴いてたけど、改めてこういうブームだったんだろうななんて思ってしまったが、それが故にThe Kinksの「You Really Got Me」のファズってのは1964年って年からしたらとんでもなく早熟なファズサウンドだったんだろうと。そこにはジミー・ペイジがセッションで参加していたってのも知られた事実だけど、あのファズギターの音は間違いなくデイヴ・デイヴィスの発見で出てきたもののようだ。とするとこの音ってのはあまりにも早熟なヘヴィロックサウンドの開拓者ってことになっていくし、同時代のバンドとは明らかに一線を画すサウンドを出していたってワケで、なるほどやっぱり違うなぁ…と。

 そんなThe Kinksの1965年暮れにリリースされた3枚目のアルバム「Kink Kontroversy」。既にこの時期のアルバムにしてはほぼオリジナル曲ばかりでその意味でも同時期のバンドとは一歩進んでいたのだな。そしてホントにメロディも音もアレンジもアイディアもひっくるめて革新的で創造的な天才レイ・デイヴィスがいたからか、かなりの高水準で仕上がっているアルバムなんだけど、the Kinksの歴史の中ではそれほど重要視されていないアルバムでもあるか。このギターの音とかやっぱり凄いんだけどな。曲にしても既に独自路線はかなり出来てるし、一方ではハードロックの布石にもなる「Till The End of the Day」なんてのもあるしさ、なんせVan Halenがカバーしてた「Where Have All The Good Time Gone」ってのもあるしさ、まぁ、今の基準で普通に聴いてたってさほど印象に残るアルバムじゃないのは確かではあるか。

 わかりにくいバンドであるのは確かだ。だから故、the Kinksを制覇するといっぱしの英国ロック通な気がしてくるというバンド。同じような括りでのThe Whoはもっとハードロック的にわかりやすい部分があるからまだ入りやすいんだけどThe Kinksはそこがちょっと違ってて、取っつきにくいんだろうね。特にこんなアルバムからじゃ絶対に入れないし(笑)。ベスト盤じゃちょっと本質の良さは伝わらないし、じゃ何?ってのがさ、伝えにくい。でも、基本的に美しいメロディラインの曲ばかりだし、リフにしても印象的なものが多いし、それでいて独特のラインが今でも変わらないし、聴いてると幸せになれるバンドです。誰も知らないだろうけど「The World Keeps Going Round」なんて美しい曲があったりするしねぇ。




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フレ
Posted byフレ

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