Kate Bush - Sensual World
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Kate Bush - Sensual World (1989)

アーティストがリリースするアルバムを重ねるごとに当然ながら斬新さや新鮮さが失われていく、それが常に提示し続けられれば好評だし、どこかマンネリ的になるとやや評価が下がる、かと言って露骨に別の作風にしてしまうとこれまたリスナー離れが生じるからそこまでは変えられない、とか。その前には今作はこういうので行こうとかああいうのを取り入れてやろうとか色々あると思うんだよね。んで、後に名盤などと重宝されるのは何枚かだけど、実はそれって他の作品もそれ以上の名盤ってあるんだよな、みたいな。時間と共に重さが伝わるというのか…、そんなアルバムってある。
Kate Bushの1989年リリースの「Sensual World」。これまでのKate Bushの活躍やインパクトからこの「Sensual World」が名盤として重宝されるということはなくて、どうしても「Dreaming」や「天使と小悪魔」あたりに評価が集中しているような事があった。今はどうか知らないけど、変わらないんじゃないかなぁ。ただ、「Sensual World」を聴いてみると分かるけど、これまでよりももっと重厚で幅広く多方面の音楽や情景を取り入れてKate Bushワールドを創り上げているんだよね。それこそが彼女の素晴らしさで、しかも著名なミュージシャンを集めて…と言うか集まってくるのだろうけど、彼らに指示を出してやってもらうワケだが、どういう指示でどういう伝え方なのだろう?って思うくらい。それぞれの曲がどういう形に落ち着くのかってのは自分自身がきちんと知っているんだろうけど、その誰も知らない世界を創り上げるってのは大変だと思うんですよ。でも明らかにKate Bushな世界感なんだからさ、やっぱり凄いよなぁと。
そんな凄さと深さと荘厳さと強みと自信が満ち溢れているのが「Sensual World」。繊細な世界、そのもの。音楽的にはブルガリアンコーラスとかアイルランド楽団とかケルトの融合とか色々あるけど、他に聴けない音楽だしねぇ…。ミック・カーンのベースがここまで異質なくせに難なく取り込んでいるってのも自身の音世界が見えていたからだろうか。残念ながらKate Bushの歌自体の迫力や狂気さ加減は以前に比べれば落ち着いているけど、そりゃそうだろ、あんな事ずっとやってられるか、ってなもんか。まぁ、違う意味での変態さ加減を出しているけどさ。久々にデカイ音でじっくり聴いてたけど、吐息や笑い声、ため息や繊細な息遣いからそれぞれの楽器のリバーブまで含めて見事なまでに繊細な世界を作り上げてて隙がない。聴こえない音でもきちんと鳴ってるとかそういうのが凄いなぁ。どこまで行っても何回やっても納得する音に仕上がらないしリミックスなんかやってたら永久に終わらないと言ってたけど、なるほどね、そりゃそうだろう。都度都度やりたい音って変わっていくんだもんな。そんなことすら考える素晴らしきアルバム。

アーティストがリリースするアルバムを重ねるごとに当然ながら斬新さや新鮮さが失われていく、それが常に提示し続けられれば好評だし、どこかマンネリ的になるとやや評価が下がる、かと言って露骨に別の作風にしてしまうとこれまたリスナー離れが生じるからそこまでは変えられない、とか。その前には今作はこういうので行こうとかああいうのを取り入れてやろうとか色々あると思うんだよね。んで、後に名盤などと重宝されるのは何枚かだけど、実はそれって他の作品もそれ以上の名盤ってあるんだよな、みたいな。時間と共に重さが伝わるというのか…、そんなアルバムってある。
Kate Bushの1989年リリースの「Sensual World」。これまでのKate Bushの活躍やインパクトからこの「Sensual World」が名盤として重宝されるということはなくて、どうしても「Dreaming」や「天使と小悪魔」あたりに評価が集中しているような事があった。今はどうか知らないけど、変わらないんじゃないかなぁ。ただ、「Sensual World」を聴いてみると分かるけど、これまでよりももっと重厚で幅広く多方面の音楽や情景を取り入れてKate Bushワールドを創り上げているんだよね。それこそが彼女の素晴らしさで、しかも著名なミュージシャンを集めて…と言うか集まってくるのだろうけど、彼らに指示を出してやってもらうワケだが、どういう指示でどういう伝え方なのだろう?って思うくらい。それぞれの曲がどういう形に落ち着くのかってのは自分自身がきちんと知っているんだろうけど、その誰も知らない世界を創り上げるってのは大変だと思うんですよ。でも明らかにKate Bushな世界感なんだからさ、やっぱり凄いよなぁと。
そんな凄さと深さと荘厳さと強みと自信が満ち溢れているのが「Sensual World」。繊細な世界、そのもの。音楽的にはブルガリアンコーラスとかアイルランド楽団とかケルトの融合とか色々あるけど、他に聴けない音楽だしねぇ…。ミック・カーンのベースがここまで異質なくせに難なく取り込んでいるってのも自身の音世界が見えていたからだろうか。残念ながらKate Bushの歌自体の迫力や狂気さ加減は以前に比べれば落ち着いているけど、そりゃそうだろ、あんな事ずっとやってられるか、ってなもんか。まぁ、違う意味での変態さ加減を出しているけどさ。久々にデカイ音でじっくり聴いてたけど、吐息や笑い声、ため息や繊細な息遣いからそれぞれの楽器のリバーブまで含めて見事なまでに繊細な世界を作り上げてて隙がない。聴こえない音でもきちんと鳴ってるとかそういうのが凄いなぁ。どこまで行っても何回やっても納得する音に仕上がらないしリミックスなんかやってたら永久に終わらないと言ってたけど、なるほどね、そりゃそうだろう。都度都度やりたい音って変わっていくんだもんな。そんなことすら考える素晴らしきアルバム。
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